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2020年03月05日04:12

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一年ぶりに再加入したNetflixですが、いささか質が落ちてない? ウーカシュ・コスミツキ監督「ザ・コールデスト・ゲーム」(2019)。

というか、テレビのリモコンのボタンを押すだけでNetflixが見られるはずなのにつながらず、東芝のお客様窓口の電話アシストで1時間近くなんだかだと作業をして疲労困憊してしまったのです。DNSとかいうものを自動取得してくれなかったしだい。電源リセットでなんとかなりましたが、“もしかしたらハードディスクが消える可能性がある”と脅かされたのも打撃でした。

それと、昨年は劇場公開がまだだった「ROMA ローマ」を最初に見たわけですが、今回は「アイリッシュマン」も「マリッジ・ストーリー」も劇場で見ています。おまけに昨年はどれを見ても“新作”だったのに、今回はすでに録画した作品や劇場公開した作品がずらりと並び、ちょっと見ただけだと“つまらない”と思ったわけです。僕はアジアや日本映画は要らんし。

そんな中で、imdbの得点がやはりひとつの手掛かりなのに、わざわざ6.3という「ザ・コールデスト・ゲーム」を選んだわけで、“質が落ちた”と言われたらNetflixがかわいそうかも。しかし、相変わらず日本語字幕にケアレス・ミスが多く、仕事柄カチンときてしまったのだから仕方ない(翻訳値段をケチるからだぜ)。キューバ危機を背景にして、ワルシャワで行われるチェスの世界選手権を舞台に、米ソが諜報作戦を展開するという大風呂敷が、そもそも“広げ過ぎ”なのでした。

チェスを扱った映画と言うと、スティーブン・ザイリアンの「ボビー・フィッシャーを探して」(1993)があります。そしてミーラー・ナーイルの「奇跡のチェックメイト クイーン・オブ・カトゥエ」(2016)も。僕はチェスに詳しくないけど、どちらもチェスというゲームの面白さを感じさせる映画でした。今回は、チェスはネタのひとつでしかない(盤面すらきちんと見せない)。

それなりに冷戦時代の緊迫感が出ているだけに、チェスの面白さがうまく表現されたらもっとよかっただろうと思います。ビル・プルマン演じるチェスの名手が、酒を飲むと頭脳明晰になる、なんていう設定が下戸の僕にはアホらしい。そんな不満はあるものの、CIAの女エージェントを演じるロッテ・ファーヴィークが、僕の興味をつなぎとめました。「きっと、星のせいじゃない。」(2014)に出てたのか。覚えてないけど。

さらに僕には大事な部分がありました。それは、ホテルのコンシェルジュがビル・プルマンを地下水道からホテルの外へと連れ出すシーン。ワルシャワで地下水道と言えばアンジェイ・ワイダですよ。あの映画で地下水道の出口が鉄格子でふさがれていて、絶望的だった場面を思い出します。そこから見える川向うの森に、ソ連軍が半年も待機したままでパルチザンを見殺しにした事実がある(それをコンシェルジュが無念そうに語る)。

そして「地下水道」にはヴラデク・シェイバルが出ていて、彼は「007/危機一発」でクロンスティーンというチェスの名手を演じていたのでした。この僕にとっての“名画つながり”は、多少の不出来も帳消しにしてくれます。道路にあるマンホールの蓋が映るだけで、ワイダの「地下水道」の絶望的なラストを思い出させるのでした。

さらに主題歌が、今風なんだけどシャーリー・バッシーを思わせる歌いっぷり。これだけそろえば、多少の不出来や大風呂敷も、え〜んじゃない?になりますね。え?ならない? それは残念でしたねぇ。同じアホなら踊らないと損ですよ。知性が邪魔してますなぁ。あきまへんがな。

ということで、この1か月で何本楽しめるか。自宅で見ている限り新型コロナ・ウィルスを心配する必要がないから、出来る限り頑張ろうと思います。その前に、レコードの整理をしないといけないのですが、こっちは遅々として進まんなぁ。まあ、そのうちなんとか、な〜るだろう、って、植木等かお前は!
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