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2020年02月01日04:03

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シリアスな内容がまとわりついて、笑い飛ばせなかったのが残念無念。デヴィッド・F・サンドバーグ監督「シャザム!」(2019)。

コミカルに笑い飛ばせるヒーローものだと思って見ました。予告編(テレビのCM)で、ヒーローに変身した14歳が、モールですれ違う人々の携帯電話に充電しまくる場面を見ていたから、「デッドプール」を期待してしまったわけです。そしたら重々しい預言者(ジャイモン・フンスー!)と悪の化身との闘争シーンが始まる。そこで不幸にも勇者にならなかった少年が主人公かと思ったら、全く別の少年がシャザムになるわけです。そのあたり、どうも語り口が鈍重で笑い飛ばせず、居心地の悪い映画でした。

つまり幼い少年が訳ありの母親に連れられて遊園地へ行き、そこで母親とはぐれるわけです。でもって警察に保護されて14歳になり、里親を転々としている。少年は母親を記憶しているから懸命に探しているのですが、それが裏目に出てしまっています。そのビリー少年(アッシャー・エンジェル)が、ローザ(マルタ・ミランス)とビクター(クーパー・アンドリュース)のバスケス夫妻に引き取られて、ようやく話が見えてくるのでした。そこまでが重い。

里親と養子の問題については、いろいろな作品で僕にも状況が見えてきました。でも、それをCGヒーロー・アクションのネタにするか?ということです。僕は「デッドプール」を楽しみ、「スーサイド・スクワッド」も面白く見たのですが、この「シャザム!」には戸惑っています。悪くはないけど、ドラマとしてミスマッチだと思う。

冒頭、ヒーローになれない不幸な少年が成人してマーク・ストロングになるわけですが、その強烈さをシャザム(ザカリー・リーヴァイ)のお調子者スタイルで受け止めるには、どうも納得がいかない展開なのでした。もっと軽く笑いに徹する方向に出来なかったのかな。立ち食いうどんにステーキをトッピングしたみたいな味です。セス・ローゲンのような、どーでもえー感がないと息が詰まる。

とはいえ、その重さが狙いだとしたら“成功”でしょうね。コミックに夢中になって世の中を顧みない連中に見せればいい。でも僕は「インスタント・ファミリー」や「LION/ライオン 〜25年目のただいま〜」を見ているから、あるいは「ショート・ターム」があるから、重く考えるのはそっちでいいです。CGアクションはもっと爽快感を追求してください。←たとえば「スーサイド・スクワッド」のマーゴット・ロビーみたいに。

それとSHAZAMがそれぞれの神のイニシャルを並べたというけど、ソロモンっていう神を知らんし、ヘラクレスとアキレスは半神半人だし、アトラスに至っては巨人で神じゃないよね。こんなとこに半神と巨人が出てきても、僕はクスリとも笑わへんからな!(とラガーマン稲垣を気取ってみる←倉持明日香、少し推してたし)。

里親になるマルタ・ミランスって、「ラブストーリーズ コナーの涙」に出てたのね。もう思い出せんけど。←2010年代のマイ・ベストを、思い出せないほど老朽化した脳が大問題です。じっくり見直すか。新作を見るより、ずっと有益な気がします。ビリーの実母を演じたキャロライン・パーマーにも注目したいな。
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