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2019年09月04日04:09

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しょーもない映画の効用は、未練なく存在すら抹殺できること。アンドリュー・ジェイ・コーエン監督「カジノ・ハウス」(2017)。

ウィル・フェレルとエイミー・ポーラー扮するジョハンセン夫婦が、町の住民総会の奨学金を当て込んで娘を大学に進学させようとしていたら、財政難を理由に打ち切られて途方に暮れ、夫スコットの親友フランク(ジェイソン・マンツォーカス)の発案で闇カジノを始めて大儲けするという、トンデモ映画です。こういう映画を見ると、タラちゃんの映画がとても真面目に思えるから不思議。

原題は「The House」で、フランクが賭博に入れ込み過ぎて女房レイナ(ミカエラ・ワトキンス)に愛想尽かされ(家具を全部持ちだされた)、その家をカジノに変身させるという意味です。フランクの家に隣接したスーパーで買い物して(駐車場に車を置き)、裏口から客を入れるという手筈。そんなもん、おバカ映画だから可能なんですが、この作品がまさにそれなので文句は通じません。

ということで町内の人間だけでなく、ウォール街のやり手まで集まって毎夜大盛況です。なにしろこの町の警察と言えば、巡査のチャンドラー(ロブ・ヒューベル)ただ一人。そもそも住区の総会を牛耳っていて予算を決定できる人間がボブ(ニック・クロール)だけという“整理”した設定なので、呆れてものが言えないまま話は進みます。

それで上映時間は80分程度ですから、ムキになって怒る気が起きないうちに“NG集”が始まるのです。こういうまとめ方を評価する気はないのですが、タラちゃんの映画を自分のこの50年の歳月と重ね合わせた直後ですから、この大バカ映画は有効でした。←個人の体験を言ってます。合わない方もいると思いますので、服用時には体調とご相談ください。どんな副作用が起きようと当方は責任を持ちません。

そんなしょーもない映画なんですが、調べてびっくりという事実が。バカ夫婦の娘を演じたライアン・シンプキンスです。1998年生まれですから、撮影時は18か19ですね。年齢としては大学進学という設定にピッタリ。特にかわいいとも思えないのですが、経歴を調べたら、「レボリューショナリー・ロード」でおデカとケイト・ウィンスレットの娘を演じていた子役じゃありませんか。←公開当時10歳(写真3、弟役は実の弟タイ)。

あの不幸な両親の娘さんが、ウィル・フェレルとエイミー・ポーラーというサタデーナイト・ライブの烙印付き家庭に転じて、当てにしていた奨学金が下りないから進学をあきらめるかという悲劇です。そりゃ友人たちと大麻を吸ってカジノへ繰り出しても無理はない。←現実問題ではありません。大バカ映画の中だけに限定したオハナシです。

というように、トランプ大統領の指揮するホワイトハウスはかくなる状態なのかと、鋭くアメリカ社会の現状に切り込んだ、トンデモハップン、転んで3分という作品でした。よい子は見るんじゃありませんよ。
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