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2019年08月21日10:58

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日は昇る 赤ちゃんは泣く 花は咲く

終戦の日の8月15日の東京新聞に、平和の俳句として「日は昇る 赤ちゃんは泣く 花は咲く」という句が紹介されていた。新聞の見出しには「手放しで泣ける幸せ」とある。かつて、終戦間際の沖縄では赤ちゃんが泣けない状況というものがあったことが知られている。
https://mainichi.jp/articles/20160521/ddm/002/040/066000c

日は昇る、赤ちゃんは泣く、花は咲く。どれも当たり前のことである。しかし、当たり前のことが尊い。どこかで赤ちゃんの声がすれば、なぜか心が安らぐ。その平安こそが玄妙である、というのが仏教の教えではないだろうか。

哲学者はともすれば論理に偏りがちである。えてして、その世界観はグロテスクなものになってしまう。しかし、本当のところは現前している現実、当たり前のことしかないのである。現実を肯定しない哲学はどこかで間違えているような気がする。禅も同様である。空だ無だと騒いでいても、畢竟、目の前の現実に還らざるを得ない。もともと、「ある」のは現前する事実しかないのだから。

「日は昇る 赤ちゃんは泣く 花は咲く」

素晴らしい句だと思う。
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