ひとはなぜ「廃墟」に惹かれるのだろう。
終わりのむこうへ〜廃墟の美術史
@松濤美術館
「廃墟」をキーワードにした展覧会。
まずはピクチャレスクなものとして流行した、実際の古代遺跡をもとにした作品たち。
◆ロベール《ローマのパンテオンのある建築的奇想画》
◆ピラネージ《ローマの景観》
◆コンスタブル《ストーンヘンジ》など。
ピラネージのパネルの前で記念写真が撮れます。
続いて近代日本の廃墟主題
◆難波田龍起
◆矢橋六郎
など。
不染鉄の《廃船》がでていたのはちょっとびっくり。
まあ、巨大な建造物の残骸ということで近代の廃墟か。
日本政府に招へいされたフォンタネージが持参したという鉛筆デッサンには貴重感。
そして新たに空間を神秘化するため新たなる役割をになう「廃墟」。
◆デルヴォー《海は近い》
◆マグリット《青春の泉》
◆キリコ《吟遊詩人》など。
日本の昭和期では廃墟モチーフが社会的な意味を帯びるのもやむなしか。
◆くれ松正利《夢》
◆今井憲一《バベルの幻想》
https://www2.city.kyoto.lg.jp/bunshi/kmma/calendar/2009-2010/collect_3-2009.html
現代作家のコーナーで実はいちばん長い時間を過ごしました。
◆大岩オスカール《トンネルの向こうの死》《動物園》 最近は芸術祭の大型インスタレーションばかり見ていますが、油彩作品はいいですね。
◆元田久治
議事堂、渋谷スクランブル交差点、東京駅・・・見慣れた風景を廃墟化されるとどきっとします。
そしてこれがために図録を買ってしまいました
◆麻田浩《旅・卓上》
最後の審判を思わせる長机、蝋燭、肖像画、樹木、
花火、鳥・・・情報量が多くて
ゆっくりみたいなと。
麻田は2017年の没後20年展もみそこねていまして。
そのうちまた京都近美でみられるかな。
1月31日まで。
http://www.shoto-museum.jp/exhibitions_current/
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