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2019年01月04日07:37

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自動運転普及後の楽しみ

 自動運転が普及したら事故が減るはずです(減らなければ自動運転の意味がありません)。すると自賠責などの保険料は安くなるはずです。さて、それはいつのことでしょう?

【ただいま読書中】『動く墓 ──沖縄の都市移住者と祖先祭祀』越智郁乃 著、 森話社、2018年、4200円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4864051275/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4864051275&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=5b7629642eedbf118bafcc1de4beed23
 沖縄の葬祭儀礼は「日本」とはずいぶん違っている、と聞いたことがあります。お墓はまるで小さな家くらい大きいとか、洗骨の習慣がある、とか。ただ「沖縄」と言っても、島が存在するのは、東西1000km・南北400km(日本の本州の2/3くらい)の範囲で、島によって「文化」はまるで違っているのだそうです。一般化するなら、死後2〜3年で洗骨、33回忌で個人の魂は祖先の魂に合体してそのまま祀り続けられることになります。
 明治以降、沖縄での人の移動は活発になりました。移動した人は身近に墓を求めるようになります。墓は死者のものでありますが、同時に生者のものでもあります。そして、生活の基盤が移動したら、墓も移動するのです。しかしそういった「新しい墓」は、研究者からは「伝統的な『沖縄の墓』」ではないと見なされ、研究対象から落ちてしまっていました。そこで本書では、従来の研究の再検討と共に、移住者のオーラルヒストリーも重視して研究をまとめようとしています。
 明治以降沖縄は甘蔗・精糖を中心としたモノカルチャーの経済構造で、それでなくても生活は厳しいものでしたが、世界恐慌で「ソテツ地獄(食糧が手に入らずソテツで飢えをしのぐ悲惨な状況)」となり、海外(台湾、南洋諸島、ハワイ、フィリピン、ブラジルなど)と日本本土への出稼ぎ(移民)が多くなりました(1940年の統計では県民人口の10%が海外移民となっています。日本では第一位で、二位は広島県の4%でした)。アイルランドのジャガイモ飢饉を連想させます。太平洋戦争で県民の20万人が死亡しましたが、戦後海外からの引き揚げ者(約10万人)や出生率の上昇で46年に沖縄県の人口は51万人になり、人々の移動は盛んとなります。特に都市への集中が見られましたが、そこで問題になったのが「お墓」です。特に狭い沖縄では土地不足が深刻で、そこに衛生や公益性や持続性を求める行政からの制度変更と悪徳業者の跋扈が事態を複雑にしました。ただ、そういった「大きな物語」ではなくて、私が気になるのは「(個人の)小さな物語」です。
 たとえば、自宅も田畑も墓も米軍に取られた個人が、米軍住宅のハウスメイドとして働きながらその少ない現金収入でまずお墓の再建をしようとした、という聞き取りがあります。ここにあるのは「大きな物語」では絶対に語られない「個人の体験」と「個人の感情」です。戦争で壮絶な思いをし、やっと生き残ったらこんどは土地の収用でひどい目に遭い、敗戦国民として米軍兵士に蔑視され、日本本土人には露骨に差別をされた人々の物語です。
 よく「運命に翻弄される」と言いますが、沖縄人を翻弄する「運命」に私のような本土人も(無意識・無自覚に)一枚かんでいるわけで、だったら私は何をしたら良いのだろう、と思ってしまいます。
 都市に移住することによって、人は故郷から遠ざかります。すると「お墓が遠いのは不便」となります。これは私もわかります。実際に、法事や墓参りで遠くに行くのは大変ですし、日常的な墓の掃除なども気になっていますから。すると、「移住によって生じたお墓の問題」は沖縄だけの問題ではありません。他の国ではそのへんはどのように解決しているんでしょうねえ。


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