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2018年12月07日08:10

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みんなで……

 日本の国会議員はみんなで靖国神社に参り、韓国の国会議員はみんなで竹島に上陸するんですね。なぜ「みんなで」なんだろう?

【ただいま読書中】『踊る光』トンケ・ドラフト 著、 西村由美 訳、 宮越暁子 絵、岩波書店、2015年、1600円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4001156660/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4001156660&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=de5acab60d9c19bc8a3aa359c5f87474
 目次:「幽霊ナイフ」「二人の王」「十三番目の妖精」「夢にすぎない」「ドラゴンと鍵」「踊る光」

 魔法が生きている世界でのおとぎ話集、といった感じの短編集ですが、著者の語り口は緩急が絶妙の案配で、実に魅力的です。ストーリーそのものはけっこう起伏があるのに、語り口のせいでなんだか実に穏やかな話を読んでいるような気分になってしまいます。
 「十三番目の妖精」は大いに笑える話です。「いばら姫」の“アナザー・ストーリー"というか、いばら姫を呪った妖精の立場から語られるお話なのです。いやあ、立場が違えば見える世界が違うものなんですね。
 「夢にすぎない」はちょっと長い短編、というか、中編です。魔法が生きている世界で魔法を否定した王国。そこに生まれたタルネ王子は魔女の力を受け継いでいました。ただし「夢」の形で。しかも王子は、自分が自分の王国を滅ぼす、という夢を見てしまいます。そこで王子は逃げ出します。争いから、そして自分の国からも。だけど自分の夢からは逃げられませんでした。重層的な入れ子構造の中で語られる不思議な物語で、読み終えたあとも不思議な読後感に私は満たされます。中編でこれだったら、長篇はどうなんだろう、と巻末を見たら、おや、岩波書店から何冊も出ているんですね。ふむふむ。
 他の作品も面白いですよ。「ドラゴンと鍵」はちょっとひねくれた「ドラゴン退治」の物語ですが、なぜか魔法は登場しません。「踊る光」は、夫婦の危機と、踊る灯台守と、不思議な灯台守助手の物語です。しかし、灯台守と奥さんが踊ると、灯台の明かりも一緒に踊るとは、ロマンチックですねえ。そんな灯台を実際に見てみたいものです。


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