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2018年11月24日07:29

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よき募金

 大災害のあとに募金が広く行われます。私もなるべく応じることにしていますが、これ、「先」にできません? 「災害は忘れた頃にやって来る」とは言いますが、必ず何らかの大災害はやって来るわけですから、その「未来のための募金」をあらかじめやっておくの。そうしたら迅速で機動的な対応が可能になるでしょう。こういったことは本当は行政にやって欲しいのですが、今の日本でそれを望むのは(法律的にも能力的にも志的にも)どうも無理っぽいから、日赤あたりで「未来のための募金」をやってくれないかなあ。
 ちなみに今日のタイトルの「よき」は「良き」ではなくて「予期」です。

【ただいま読書中】『キリンの一撃 ──サヴァンナの動物たちが見せる進化のスゴ技』レオ・グラッセ 著、 鈴木光太郎 訳、 化学同人、2018年、1600円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/475981972X/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=475981972X&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=7561406778714e1d8de1f67d7a98cc42
 「キリンの首はなぜ長い?」に対する標準的な回答は「首が長い方が高い木の上の葉を食べることができて生存に有利だから」とされていました。私は「水を飲むときには不利になるぞ」「首が短い子供時代のキリンは生きにくいの?」などと思っていました。同じような疑問を持つ人がいたようで、サヴァンナで観察した結果は「キリンは首を水平にして食べている(高いところを食べていない)」でした。ではなぜキリンの首は長くなったのでしょう? その答えは本書をどうぞ。 科学に大切なものは、観察と仮説の構築、そしてフェアな態度だ、ということがわかります。
 フンコロガシは糞の球を一直線に押して移動しますが、その道標として「天の川」を使っているそうです。その研究がまた面白い。フンコロガシに目隠しをしたり、プラネタリウムに持ち込んで様々な星を写しておいて移動の方向などを観察したりしています。研究者も楽しんでいたのではないかな。
 “間奏曲"ではないでしょうが「ライオン・キング 7つの誤り」という章があります。もし「純粋なライオン・キングのファン」だったら、ここは読まない方が吉かもしれません。
 ゾウの研究も私には印象的でした。ゾウが発する音声の音域は人間より4オクターブ広く、人が使えない超低周波音でもコミュニケーションを取っています。ゾウが低周波の唸り(10〜40ヘルツ)を発すると、一部は空中を伝わりますが、それ以外は地震波となって地中を伝わります。ゾウはそれを足底の脂肪球でキャッチし増幅して感じています(3トンのゾウの足の衝撃音は36km先まで伝わるそうです)。
 「すごい動物」がたくさん存在することが本書ではわかりますが、それは同時に「動物のすごさを知らしめるすごい研究がたくさんこの世に存在すること」もこちらに知らしめてくれます。まだまだ世界には私が知らないことがたくさん満ちているようです。


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