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2018年08月18日06:50

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浜風のつぶやき2018〜48〜風が運んだ逆転劇

万波君というのはアフリカの血が入っているとはいえ、とてもノリのいい選手だ。

これまでの2試合では9打数ノーヒット。横浜の4番を任される選手としては好ましい成績ではない。だが今日も4番。

対する金足農の吉田投手はこの2試合で連続2ケタ三振を奪い前評判通りの活躍を見せる。

当然この試合のポイントはこの吉田君対万波君を含む横浜打線ということになる。

そして早速初回表の横浜、先頭の山崎君がいきなり3塁打を放つと内野ゴロの間に1点先制。その後斉藤君、万波君と連打で1死1・2塁とチャンスを広げる。

この大会で万波君の初安打。リーチが長くリストが強い彼らしいレフトへのライナーのヒットだった。1塁塁上に立つ万波君はアフリカ独特のリズムですこし踊っているようなしぐさも見せた。

なおも四球で1死満塁。ここで角田君は三振。2死となって長南君の打席の時にワイルドピッチでさらに1点を追加するが長南君は三振に倒れた。しかし横浜は金足の吉田君を攻めて2−0とリード。

横浜の先発は板川君。初回には四球と安打で走者を出すが併殺。2回も四球を出すが無失点。横浜が順当に主導権を握ったかにみえたが3回裏、あっさり2死を取りながら3塁打を浴びると吉田君にセンターバックスクリーンに放り込まれた。2−2、同点。

金足の吉田君。いつものように9回を完投することから逆算してエネルギー配分をする。だから後半疲れて球威が落ちたりすることが少ない。むしろ後半の方がしり上がりによくなっていく。

同点もまま中盤に入り金足が有利かと思った。だが、さすがは底力のある横浜だ。6回四球を送って遠藤君の2塁打で1点。さらに四球で走者を出すと代打度会君が告げられた。

予選では5試合に代打で出場。5打数5安打。甲子園でも1打数1安打の代打の神様でありスーパー1年生だ。しかし吉田君の前に三振に倒れた。その裏の金足は三者凡退。

7回の横浜万波君から3連打で1点を追加。なおも1死1・2塁だったが後続は断たれた。その裏の金足は三者凡退。

試合を優位に進める横浜。残す金足の攻撃は残すところ2回だ。これでこの試合は手中に収めたかに見えた。だが8回裏の金足は連打で無死1・2塁、送って2・3塁とすると打席委は6番の高橋君。フルスイングした打球は3回の吉田君同様バックスクリーンで弾んだ。逆転スリーラン。5−4・・・・

横浜の板川君はその後連続三振で意地を見せたが、最終回の横浜の前に立ちはだかったのは金足の吉田君だった。4番の万波君から始まる横浜打線を三者三振に斬って取った。

ここで140キロ後半のボールを投げてきた。そう、9回から逆算してのエネルギーの使い方だ。

この日は変な風が吹いていた。旗は大きくなびいているが方向が定まらない。しかもホームからセンターに向かって吹く場面も多かった。横浜が犠打を使いコツコツと得点する。バッテリーエラーでの得点もあった。金足が2本のバックスクリーンへの本塁打で5点を挙げた。まるでチームが逆のように思えたが、その本塁打は共に風が運んだものだ。

3回の吉田君の打球に対してあらかじめ深く守っていたセンターの万波君は打球を追いながら右手を挙げていた。大きなセンターフライかと思ったが、フェンスに背中をつけた万波君のわずか頭上を越えたボールはバックスクリーンで弾んだ。

風が味方した金足。しかし、横浜も得点してさらに走者を置きながら追加点を奪えずいつも見せるビッグイニングを作れなかった。そして最後の三者三振に吉田投手の9回までその力を蓄えているという凄みを観た思いだった。



2018年8月17日 第100回全国高校野球 3回戦(於 阪神甲子園球場)
横浜
200 001 100 = 4
002 000 03x = 5
金足農

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