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2018年08月11日06:45

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浜風のつぶやき2018〜22〜木更津の走塁

大会6日目は3試合日。いつもの横浜オジサンは既に席についていて、ボクがおはようございますと挨拶をすると、「いよいよ木更津ですね」と声を掛けてくれた。

これだけ長い時間一緒に観戦していると、だんだんとプライベート面もわかってくる。ボクは柏在住で両親は長崎の出であるが、このオジサンは横浜に住んでいるがもとは仙台の血筋だそうだ。「だがら、東北応援してしまうんですよ」と言っていた。宮城をと言わずに東北をというあたりが九州と似ている。ボクの父親ももちろん長崎代表を応援するが、負けてしまうと今度は同じ九州の代表校を応援していたものだ。

春夏全試合観戦を始めて6年になるという。御年75歳。

まったく見えない。白髪ではあるが短パンにTシャツ、日よけ対策や水分の準備も万端。ホテルは半年前に予約を入れるという。ボクなんか足元にも及ばない大先輩だ。

昨日は横浜を応援してくれたので今日は木更津を応援しますよと心強い言葉をいただいて試合は始まった。


木更津総合の先発はもちろん野尻君。予選では背番号5だったが甲子園大会からは1を背負う4番でエースだ。いや待て、それは少し違う。彼が投手になったのは昨年の秋。だからエースで4番ではなく4番が突如エースになったのだ。

横浜オジサンはボクが説明する前にすぐに見抜いた。「野手投げですね」と・・・・

敦賀気比の先発、木下君は変化球の切れがいいサウスポー。木更津の選手はその投球にタイミングが合わず、走者を出しても得点には至らない。

だが4回の表、木更津総合は連続四球と送りバントが安打となって無死満塁。ここで集中打と行きたいところだったが犠牲フライの1点止まり。う〜ん、なかなか甲子園ではきびしいなあ。

6回に木更津は再びチャンスを迎える。先頭の太田君が安打で出ると送りバントを失敗し1死2塁。だが、その後連打で満塁とすると9番の小池君は死球で押し出し。そして東君が右中間を破る3塁打で3点を追加。さらに神子君のタイムリーで合計5点を挙げ、気比の木下君はマウンドを降りた。

だが、代わった敦賀の坂井君に対して盗塁とエラーで3塁に走者を進めワイルドピッチで更に1点を追加した。

7−0で木更津はリード。

木更津の野尻君は5回に初安打を打たれた。そして7−0とリードした6回裏、連続三振を取り2死としながらも黒田君が安打で出ると四球を挟んで4番の阪口君のタイムリーで1点を返された。

阪口君はがっしりとした体格で高校野球の4番らしいスラッガーだ。

全国大会だ。試合も中盤を過ぎるといくら抑えていても打者はバットがあってくる。7回にも安打を浴びると8回、先頭の岩本君が2塁打で出る。しかし次の黒田君の当たりはセカンド後方に飛んだ詰まった当たり、木更津のセカンド大曾根君が必死にバックして好捕した時には2塁走者の岩本君は3塁を回っていた。併殺・・・・

しかしだ・・・

ここで高橋君の安打と敦賀の主砲阪口君がその前のタイムリーに続いて2塁打を放つ。2死2・3塁。最後まであきらめない敦賀に対してここで木更津は根本君をマウンドに送った。

「根本君の初球に何キロ出るか、見ていてくださいよ」

ボクは横浜オジサンに自慢気に言った。

いきなり自己最速の148キロが出た。甲子園がどよめく。そして次のボールは公式戦での自己最速更新となる149キロだった。

この予選の初戦で苦戦を強いられた初戦の成東高校との試合をマリンで観ていた。詰め寄られて登板した根本君はその後9人の打者に対して8三振を奪い、チームは追加点を挙げて初戦突破を成し遂げた。

それを観ていたボクはチーム紹介の記事やネットであまり注目されていないことが不思議だった。野手からエースにのし上がった野尻君が注目されるのは当然だったであろうが・・・・

だが、今日根本君は全国に対してそのベールを脱いだ。全国から注目される投手となるだろう。横浜の及川君とはロッテジュニアで一緒にプレーした。及川君な既に全国レベルであるが、これで同じステージに立ったのかもしれない。

だが、木更津は横浜には多くの面で劣っている。

10−1で勝ったとは言え、そのうちの2点は相手バッテリーエラーによるものだ。さらに押し出しでも1点を得ている。放った安打は12安打だが四死球を11ももらっている。さらに相手には2つのエラーがあり、走塁のミスにも助けられた。

これらがなければこんな大差試合にはなっていない。さらに千葉の野球ファンとして厳しく言いたいのは野尻君の走塁だ。

1死2・3塁で2塁走者だった野尻君は神山君の大きなセンターフライに対してはハーフウェイを取った。もちろん3塁走者はタッチアップで得点したが、野尻君もタッチアップで3塁を取れたはずだ。

更に2死1・2塁となってボールカウント3−2となった場面。当然走者は投球と同時にスタートを切る。小学生でもできるプレーだ。だがその時の2塁走者の野尻君はスタートしなかった。

五島監督はこれで甲子園10勝目となった。それが木更津総合のこの夏の目標と言うのならそれはそれでいい。だが、次は興南だ。共に1勝を挙げて臨む2回戦。こんなお気楽な戦いぶりで勝てるのだろうか。

敦賀気比は予選2回戦で福井工大福井にコールド勝ちを収めてその勢いで甲子園まで駒を進めてきた。だが、攻守にわたってミスがありその力を十分には発揮できなかった。だが4番の阪口君の迫力のある打撃フォーム。

第1打席では投手を襲う強烈なライナーを放ったが野尻君に好捕された。しかし第3打席ではタイムリー、第4打席では2塁打を放った。

うまくいかなかった部分も多いだろう。しかしそこまで差のある試合ではなかった。



2018年8月10日 第100回全国高校野球 1回戦(於 阪神甲子園球場)
木更津総合
000 106 030 = 10
000 001 000 = 1
敦賀気比

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