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2018年05月24日12:30

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「太陽肛門」

読書日記
「太陽肛門」
G・バタイユ
 作

若きバタイユの論考のような散文詩のような小品。訳者による実に分かりやすい注釈と解説付きだが、一度注釈抜きで一通り読み、そのあと解説に触れ、さらに読み直すとさらに楽しい作品。太陽を中心に世界のあらゆるものを性的なパロディとして扱ってゆくのが可笑しい。潮の満ち引きや昼夜の移り変わりも男根のピストン運動にたとえられる。論考の意味を忠実に追っていってもよいが、言葉自体がたいへんおもしろいので、その感触を楽しむこともできる。打ち捨てられた靴の片われ、低すぎる鼻、裁判官のくぼんだ目、鵞鳥の胃袋を貪り食う犬、泣きじゃくる会計係、歌姫の一人遊び、などなどちょっとイイ感じです。

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