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2018年04月20日06:29

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訴追を受ける恐れ

 証言拒否の理由として「訴追を受ける恐れ」が使われています。ではその人は訴追を受けたら証言をするのでしょうか? あるいは訴追を受けなくなったら正直に証言をする? どちらにしても証言をする気はないようにしか見えないのですが。
 もしかして「証言をしたら訴追される恐れがあるから証言しない」ということ? つまり、相当後ろ暗い行為あるいは違法行為をしていたのは明らか、ということ? それはそれで大問題ですが。

【ただいま読書中】『オペラ座の怪人』ガストン・ルルー 著、 日影丈吉 訳、 早川書房(ハヤカワ文庫」HM58-3)、1989年(96年10刷)、800円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4150730539/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4150730539&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=9dc15032815ab3824b82829ac9ac393a
 パリのオペラ座で舞台監督が交代する夜、怪人の噂が楽屋を駆け巡り、舞台の上では「新しい歌姫」クリスチーヌ・ダーエが半年前からは考えられない美しい歌声を響かせました。どこで彼女は歌を覚えたのか。どうしてプリマドンナのカルロッタはその夜歌えなくなったのか。舞台監督はどうやってその代役をクリスチーヌにと思いついたのか。どうしてその夜、大道具の主任は舞台裏で首を吊ったのか。
 ミュージカルでは相当人物が整理されていますが、本書とあらすじは大きくは変わりません。ただ「愛」については本書の方が重層的ですね。ラウルとクリスチーヌは愛し合っていますが、貴族と庶民の歌姫では身分が違うため結婚はあり得ません(貴賤結婚はあると思うのですが、それをしたらラウルは兄の伯爵に家を追い出されるでしょう)。そしてオペラ座の楽屋の中でクリスチーヌに向かって「私を愛さなくてはいかん!」と命令する謎の声。
 新しい舞台監督は怪人に対して宣戦布告をします。すると、舞台上のカルロッタの喉からは蝦蟇が飛び出し、巨大なシャンデリアが落下して死人と多数の負傷者が。そしてクリスチーヌは失踪。
 秘密婚約をしたクリスチーヌとラウルを“ガイド"として、読者はオペラ座のあちこちに案内されます。舞台裏だけではなくて、大屋根の上から地下の湖にまで。私たちはふつうは客席と舞台しか知りません。だからその裏側や上や下は「異世界」なのです。異世界だったら、そこに怪人が住んでいてもおかしくはない、と“説得"されてしまいそうです。というか、私は説得されてしまいました。もしかしたら、パリのオペラ座には本当に地下の湖があって、そこに今でも「怪人」が住んでいるのではないか、なんて思っています。


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