クォリアについて

「クォリア」を検索すると、「心的生活のうち、内観によって知られうる現象的側面のこと、とりわけそれを構成する個々の質、感覚のことをいう。」というような説明が出てくる。

すると、「痛み」のクォリアというのは、痛みを感じている時の「内観によって知られうる現象的側面」ということになる。

何のことはない、「痛み」のクォリアというのは「痛み」そのもののことなのだ。

クォリアという言葉が生まれたのは、私が今感じているまさに本当の"この"「痛み」というものを表現したいからだろう。いわば私秘的な「痛み」を表現したいのだが、そのために「クォリア」という言葉を使っても、所詮言葉は通じたとたん「公共言語」になってしまう。結局、「痛み」のクォリアは「痛み」でしかなくなってしまう。