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2018年01月29日09:23

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エクソニム

初場所はジョージア出身の栃ノ心が優勝して幕を閉じたが、相撲ファンなら彼が入幕したころは「グルジア出身」と場内アナウンスされていたことに気がついた人も多いはずだ。調べてみると、2015年の4月から変更されたようだ。

変更されたと言っても、正式国名が変わったわけではない。日本での呼称が法令によって、「グルジア」から「ジョージア」に変わったのである。アメリカやイギリスではもともと「ジョージア」と呼ばれていたし、ロシアではいまでも(多分)「グルジア」と呼ばれている。日本での呼称が変わったのは、先方からの要請があったからである。ロシアへの反発からロシア語読みはやめて英語読みにしてほしいとの趣旨らしい。

ここで不思議に思ったのだが、当のジョージア国民は自分の国を何と呼んでいるのだろうかということだ。日常語が英語であるはずがないので「ジョージア」というのは変だという気がする。

調べてみたら、ジョージアの正式国名は「サカルトベロ」だという。旧ソビエト連邦時代は「グルジア共和国」だったはずなので、「グルジア」はロシアから見た国名なのだろう。
そう言えば、日本も国際的には「ジャパン」とか「ハポン」とか呼ばれている。いずれも中国での呼称が世界に広まったということなのだろう。
このように第三者(外国)による特定の土地・民族の呼称のことをエクソニム(exonym)というらしい。日本でも、連合王国(United KIngdom)をイギリス、チョモランマをエベレストと呼ぶようにエクソニムは割と一般的だ。

エクソニムにはどこの国も割と寛容で、"Japan"を"Nippon"に変えて欲しいなどということをわざわざ外国に要請したりしない。今回の「グルジア」から「ジョージア」への変更は、紛争を抱えている両国関係からすれば、それも致し方のないことなのだろう。







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