中島義道さんによると、「物自体（Dinge an sich）」という哲学用語は一握りの専門家以外ほとんどすべての人が誤解しているらしい。「われわれに認識できる現象としての物の背後に存在するわれわれには不可知の物」というふうに理解されているというのだ。
≪物は、古典的には概念における段階で確立されるものと解されていた。矛盾のない概念はそのまま物（物� 砲任△辰董△修里泙渕尊濱�を持つ。こうした考えはカントの批判期にも受け継がれているが、彼は新しい物（物�◆砲鬚眥鷯Г靴討い襦�それは空間・時間に位置を占める物であり、空間のみに位置する物が幾何学的図形であり、さらに時間にも位置する物が物理学的物体である。今日われわれが物と言えば、普通最後の物理学的物体を意味するであろう。カントにおいて、物�，畔��△聾鮑�している。このことが物自体を不透明にし、尤もらしい解釈を容認しているのだ。だが、いかなる解釈を持ち込もうと、物自体が物�△�らみた物�，任△襪海箸老�持される。≫（「観念的生活」２６頁）
中島先生はさらにブラウスの「カントと物自体の問題」を引き合いに出して、「Dinge」と 「an sich」の間に境界を置いて、「物はそれ自体として（見られると）」と、読むべきであると説明している。
以上のことを念頭に置いて、目の前のリンゴについて検討してみよう。そのリンゴは空間と時間に位置を占める現象としての物�△任△襦�その現象を有らしめる超越論的客体というものは矛盾なく想定できる。つまりそれは物�，任△襦�
「リンゴは現象（物�◆砲箸靴討惑Ъ韻任�るが、物（物� 砲呂修貅�体としては認識できない。」ということになる。そういうことか？
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