隣家の爺が夜明も待てず雪を掻く
そうすると音がする
カリ
カリ…
生は呪われもしない黎明へ
粛々
橋に達磨が積み重なっていた
暗喩が好きじゃない
文字通りどピンクの乳暈をレタスの切れ端で隠した
ゾンビたちがトーチで眉毛をカリカリに焼かれ
研究と生殖の板挟みもう
みんなで踊る
あかぎれた手へ指に釉薬をふきつける儀式即ち
ネット・ワーク
箪笥のように閉じた膣ぼくは
説法へ間に合うように
五体を幹線へ捧げることも厭わぬ
肝臓は衝撃に霧散する
熟れた果実を潰しながら
このてへ教義が充ちてゆく
エチュードが充ちてゆく
網に囚われ焼ける金属粉と共に
夢
のようにでんぐり返って
夜は空けようとしている
未明の夜に遺物と星は均しく
闇に降りそそぎ
降りたたいて発光していた
其処に
只
向日葵の様に満ちて香っていた
カリカリと子宮を引っ掻く
音と行為
夜が等価な希望、
不安でやがて
ひらかれる朝の雪
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