水の地域

豆腐屋の吹く喇叭そのもの
観念で捉えるしかない
水溜まりをぴょんぴょん回避した
雨は降り遠雷さえ枕ですった
どうしても夜
観念は夜の
朗らかな名残
水に氷が浮くことを疑わず
ぷくぷく水槽の蟹の孤独も
疑わぬその存在を
食道に感じ

離れ、ては
衝突する淋巴のピックアップ
孤島
レバーは下がりきり
今も水の匂いがする
肉と血の赤の中に透明な液体と管の浸潤
凄く上手く煮れたラフテー
発泡している雨は
空しさを埋めるように発泡する
膜の球面の為に地表
歪む
歓声と病院に拠って清む
いたんだね
此処で歌もなく

カラカラに乾いた秒針のＭＤ
水が螺旋をレイプして
横顔を映りコム
冒されている、ウイルスにすごく
やさしい病魔
君は
時計を計算する
左や右へチクタク、餡掛け
突如
雷撃があるが所詮の雨には
睡眠に必要な雨の味が在る

そなた
朱い実
膣の角に生る実
すこやかに光
宅配される木の実
叫んだり
喘いだりした雨の夜に
冷静に喉を急かした
五臓六腑に仏性有る
つめたい
青い
水の
色

わたしは土を食った蛇の首を捕って叫んだ
此処に愛憎が在ると