宗教や哲学は単なる趣味か

「政治は怜悧で現実的なものであるから、宗教や哲学をからめるとろくなことはない。」というふうなことを言う人がときどきいるが、自己の態度決定に何ら関与しない宗教や哲学というのは単なる趣味というものだろう。

政治が現実的な判断に引きずられると、やがてそれはマキャベリズムに陥ってしまうだろう。マキャベリの言うことが当たっていたとしても、そのことに正統性があるかどうかは別の問題だ。その正当性は哲学によって位置付けられなくてはならないはずだ。