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2017年12月28日06:54

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人工○能

 囲碁将棋チェス自動運転など様々な分野でAIがブームになっていますが、そのうちに一般社会に広く広くAIが普及するでしょう。そうだなあ、「文書が全て」「決まりを守ることが全て」の官僚はAIに簡単に代替可能ですね。利権も貪らないし高い年金も不要だから税金がずいぶん節約できそうです。「選挙の時に『お願いします』『お願いします』だけ」「議決では党議拘束に従うだけ」の議員は……人工知能ではなくて人工無能に代替可能です。

【ただいま読書中】『人工知能時代の医療と医学教育』高橋優三 編著、 篠原出版新社、2016年、2800円(税別)
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 「近未来の医療は人工知能の導入でどう変わるのか」のSFチックな話かとおもって読み始めたら、「医者が実際に何をやっているのか」が次々紹介されるのでちょっと面食らいました。考えてみたらそれは当然で「未来の医療」を語るためには「現在の医療」をまず知り、そこにAIをプラスしてその変化を見る、という作業が必要なわけです。
 今から30年くらい前になるかな、「エキスパートシステム」というものがコンピューター雑誌などで熱心に語られるようになりました。その時は「プロがおこなっている判断や手順をフローチャート形式で電子化し、そこにプロの知識を電子データベースとしたものを引用できるようにする」試みでしたが、コンピューターの性能はまだ低く、ディープラーニングも存在しなかったから「人工知能ではなくて人工無能」と酷評されたりしていましたっけ(実際に「人工無能」というジョークソフトも存在しました)。
 「ハイテク」を語る場合、タブレットとかスマホとか、私たちはついつい「小道具」に夢中になってしまいますが、医療の世界では(もちろんビジネスの世界でも)重要なのは「それをどう使うか」です。今使っているツールの単なる代替品として使うのではなくて、それが持つ有利な特性を活かすことができるように「システム」を変更する必要があります。すると問題は「人間」です。「仕事のやり方」「協力の仕方」「生き方」が変わってしまうのです。極端な例では、電子カルテを病院に導入したら、それについて行けない医者が退職した、なんてことがあるそうです。
 また、時代はこれから激しく動くことが予想されます。すると「長年かけて知識や技術を構築した専門家」があっさり不要になる時代もくるでしょう。その時その専門家(医者に限りません。全ての業種であり得る話です)はどうしたら良いのでしょう?
 治療の場面も大きく変わり、患者も適応する必要があります。たとえばAIの連携がうまくいったら、在宅医療が進歩するはずです。入院は「入院しなければならない強い理由がある場合(たとえば手術室とか集中治療室といったインフラを使いたい場合)」だけになります。ウエアラブル端末に「AI医師」が入っていたら、患者には常に「主治医」が文字通り貼りついていることになります。高画質の画像の伝送が簡単にできたら遠隔地の医療も楽になります。
 良いことばかりのようですが、もちろん、セキュリティーの問題とか、気になることも指摘されています。また、誰が教育をするのか、も大問題です。現在の教授は医学には詳しくても人工知能には無能です。人工知能の専門家は医学に詳しくありません。だったら「人工知能を活かした医学の専門家」を誰がどうやって育てたらよいでしょう?
 未来は明るいようですが、まだまだいろんな問題がありそうです。特に「秀才(記憶力万歳!)」を重視する現在の日本の教育システムは、根本から見直しを迫られるでしょう。なにしろ「記憶力」に関しては人間はAIには絶対勝てませんから。小学校のテストの採点や通信簿の評価もどうなっていくんでしょうねえ。


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