社殿を構築する木は白い
胸の雑踏が紙のような蛾に舞って
枯木の灯火へむれて
別れ
溜め池の棒杭は濡れてくろく
太陽の光線をこの身へ一身へ受け
問いの筋道なくして
鯉魚が跳躍した波紋が心臓の拍と
かさなりあう
だからほえるおれは
にくを
喰いたいんだ
緑色
イヤリングをそっと
はずすぎこちない手管が
脆い秘石の
まばたきが
歯茎から宇宙へと貫通し
本能的なシグナル
になってわたしたちは
豊穣の地へ
夏のアイスクリームをおとす
時に
みじかい悲鳴をかわした
みんなくるって
しまってセダンの
言葉もありゃしない
破裂音がつみかさなり
それを音楽とよばざる
をたわむれてたくましい腿に
かじりつく時には
瞳は
交換してや
やや
動脈を喰いやぶって欲しい
化石ゆく物語の木馬
言葉はとじて
物語は
きらびやかにはなたれる
失声した旅程
くさった繭を
しんじている
ようようの祝祭の夜
くるった遠景の星座から
きみの
手を離さずに
肉を
喰って
眠る時
まで
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