mixiユーザー(id:11672499)

2017年08月02日23:26

31 view

カーニバル


社殿を構築する木は白い
胸の雑踏が紙のような蛾に舞って
枯木の灯火へむれて
別れ
溜め池の棒杭は濡れてくろく
太陽の光線をこの身へ一身へ受け
問いの筋道なくして
鯉魚が跳躍した波紋が心臓の拍と
かさなりあう
だからほえるおれは
にくを
喰いたいんだ
緑色
イヤリングをそっと
はずすぎこちない手管が
脆い秘石の
まばたきが
歯茎から宇宙へと貫通し
本能的なシグナル
になってわたしたちは
豊穣の地へ
夏のアイスクリームをおとす
時に
みじかい悲鳴をかわした
みんなくるって
しまってセダンの
言葉もありゃしない
破裂音がつみかさなり
それを音楽とよばざる
をたわむれてたくましい腿に
かじりつく時には
瞳は
交換してや
やや
動脈を喰いやぶって欲しい
化石ゆく物語の木馬
言葉はとじて
物語は
きらびやかにはなたれる
失声した旅程
くさった繭を
しんじている
ようようの祝祭の夜
くるった遠景の星座から
きみの
手を離さずに
肉を
喰って
眠る時
まで


1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する