mixiユーザー(id:235184)

2017年06月04日07:47

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バリアフリーの映画館

 この前久しぶりに家内と映画館に行ったら、杖をついてよろよろと歩く人がけっこうたくさんいました。転ぶと危なそうなのでフロアをバリアフリーにできないか、と思いましたが、階段や斜面を廃するのは普通の映画館では難しそうです。客席全部がフルフラットの状態で全員が着席してから、後ろの方の席ほど高くせり上がる、なんて構造なら可能かもしれませんが、火事の時の避難などで新しい問題が生じそうです。さて、どうしたものか。

【ただいま読書中】『流しの公務員の冒険 ──霞が関から現場への旅』山田朝夫 著、 時事通信社、2016年、1500円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4788714922/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4788714922&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=7c7d844314aaef6b7d8efb43f3955efe
 本書の初っ端、「人事発表に夢中になる国家公務員の姿、に対する違和感」を自治省(現在の総務省)に入ったばかりの著者が感じるシーンがあります。ああ、そういえば、私が地方公務員をやっていた頃にも同じようなことを感じましたっけ。どうして官僚はみなあんなに「人事」に夢中になるんだろう、と。私は11年公務員をやって辞めましたが、著者は「流しの公務員(中央に帰らず地方でずっと仕事をし続ける道)」を選択します。
 誘われて常滑市に入った著者は、人口5万5千、年間収入200億の市が、毎年10億円の財源不足に悩んでいることに驚きます。公開で住民主導型の事業仕分けを行い、ある程度財政再建の道が見つかりますが、一番の問題は、年収40億なのに毎年10億円ずつ市から補助をしなければならない市民病院の存在でした。そこで著者は、病院、労働組合、議会、市役所、大学医局などを走り回り、厳しい話し合いを続けます。さらに「100人会議」(無作為および自薦の市民の委員が、市民病院の存続とあり方について議論する会議体)を運営し「市民のための病院」を作ろうとします。著者は「会議のあり方」に毎回工夫を凝らします。時間を無駄にせず有意義な議論ができたと市民が実感できるように。さらに面白いのは、議員たちがこの会議を“傍聴”に来ていたことです。普通は市民が議会の傍聴に行くんですけどね。
 本書を読んで気づくのは「民主主義的に問題を解決するのは、本当に大変だ」ということです。だけど、きちんとその手続きを踏んで問題解決に取り組むと、地域が活性化されるんですよね。ということは、地域がどんどん衰退していく日本に足りないのは、お金や若者だけではなくて、民主主義?


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