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2017年03月17日07:53

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へたれでない司法

 「米入国制限の大統領令 執行停止に ハワイ州連邦地裁が仮処分」(NHK)http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170316/k10010913181000.html
 日本の司法は「違憲状態だけど、選挙は無効にしない」なんて「一応意見は言ってみるけれど、行政や立法には逆らいません」のヘタレ揃いですが、アメリカの司法はきちんと「三権分立」を実行していますね。爪の垢でも日本は輸入したらどうでしょう。

【ただいま読書中】『タクシー王子、東京を往く』川鍋一朗 著、 文藝春秋、2008年、1350円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00TIDU48S/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B00TIDU48S&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=1fc15c63eb6f9d607309c7e6fa765d39
 創業者の孫の著者が取締役として日本交通に入社したのは2000年、29歳の時でした。ところが会社はバブル破綻の影響で1900億円の負債を抱えて火の車。それを立て直すために著者は奮闘し、やっと危機を乗り切った2005年に社長に就任します。2年後、著者は「タクシードライバーになります」宣言をします。一介の新人運転手として働く、というのです。「37歳の社長として、これからの30年間会社を成長させるために何をするべきか」と自問して得た答が「自分には現場の経験が足りない」だったからです。もちろん賛否両論が会社内で渦巻きます。ところが、著者は恐ろしいほどの地理音痴。ただ、デジタルGPSという強い味方があります。電話予約の場合、客の住所から一番近い車に連絡が来ます。そしてカーナビに迎車ルートが表示されるのです。これは楽で効率的。ただしそこからは恐怖の「地理音痴」の戦いになるのですが。さてさて、どんな話になりますやら。
 2007年の大晦日に開始した勤務は隔勤(朝8時から深夜2時まで乗車(途中3時間休憩)。帰社後に納金作業や洗車をすませてから明け方に帰宅。午前中仮眠。午後は起きていて夜また睡眠。翌日また朝から同じパターンで勤務)です。長く続けると“時差ぼけ”が出てきそうな気がします。
 本書では「お客さま」ですが、私は「客」とします。で、いろんな客がいます。ほとんどは「普通」、少し「とっても良い人」、で、たまに「ひどい客」も。最初からタクシー代を踏み倒す気満々の「客」って、つまりは犯罪者では?と思いますが、そんな客にも著者は当たり、そこから教訓を引き出そうとします。
 「ロング(長距離)」が一発当たると「万収(料金が1万円越え)」となり「営収」がぐんと伸びます。日本交通では毎日「その日の平均営収」が発表され、各ドライバーは自分がそれを越えたかどうかを気にしています。で、新人ドライバーの著者は、乗務5日目に蘇我までのロングを当て、営収7万円越え(もちろん日本交通の平均をはるかに凌駕)を達成してしまいます。「社長に負けるな」と朝礼では各ドライバーに発破がかけられます。
 しかし著者は「真面目」です。ものすごく真剣に「仕事(タクシー運転手)」に取り組んでいますし、そこから本来の自分の仕事(社長業)に役立つ教訓をどんどん引き出しています。こういった「現場感覚」を持った社長だったら、これから会社が大きく道に迷う心配は、あまりしなくて良さそうです。もちろん絶対大丈夫、という保証はありませんけれどね。ただ、私はタクシードライバーにはなれそうもない、ということはよくわかりました。あの労働環境は、過酷だ。


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