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2017年02月21日07:16

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夜明け前

 部屋全体が暗いときにはあまり感じませんが、外が微かに明るくなってきたらかえってカーテンのひだの間に夜の闇が深く貯まっているように見えます。

【ただいま読書中】『盤上の詰みと罰(1)』松本渚 作、双葉社、2014年、600円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00SXSX0I0/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B00SXSX0I0&linkCode=as2&tag=m0kada-22
 女流棋士として17歳で6冠を達成した霧島都は、謎の相手との対局直後に倒れ、記憶が1箇月ごとにリセットされて17歳に戻るようになってしまい、女流棋士を引退。以後、全国の将棋会館を巡っては、自分が最後に対局した相手を探しています。もう5年も経っているのに、「17歳」ですから女子校の制服姿です。ただ、後ろ髪が一房だけ、5年分伸びっぱなしにしてあります。それだけが「彼女にとっての5年間」なのです。
 本作は連作短編で、各地で都が出会う相手との対局とそれぞれの心の動きが描写されています。ずいぶん変わった将棋漫画です。
 この都が、明るいキャラで、実にのびのびと将棋を指しています。受けるときには鉄板の受け、相手の読みを少しでも上回るように盤に没頭して、おそらくその時にそばで爆弾が爆発しても気づかないんじゃないか、というくらいの集中ぶりです。
 で、私はと言うと、作中に紹介されている棋譜を実際に並べてみて妙手にうなったり(たぶん今回は本を読んでいる時間より将棋盤をにらんでいる時間の方が長かったはず)、詰め将棋を解こうとしてじたばたしたり(結局一つも解けませんでした)、「将棋」の方でも楽しめました。さて、すぐに第2巻を読まなくっちゃ。


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