mixiユーザー(id:235184)

2017年01月14日07:10

242 view

けんがある者

 人を攻撃することが大好きな人間は、権力者にはなれるかもしれませんが、賢者にはなれません。

【ただいま読書中】『淮南子』楠山春樹 著、 本田千恵子 編、明治書院、2007年、1000円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4625664039/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4625664039&linkCode=as2&tag=m0kada-22
 「淮南子(えなんじ)」は、紀元前140年頃(前漢武帝の頃)に成立したと言われる、諸子百家の説の美味しいところばかりを集めた「雑家」と言われる立場の本です。淮南国の王である劉安の下に集まった食客の説を劉安が編集した、と言われています。
 「巻三 天文訓」では「まずカオスがあり、太始と名付ける。それが広がり宇宙を生じた。宇宙からは気が生じ、気の軽いものは集まって天となり、重いものは地となった。重いものが集まるのには時間がかかるから,天が先にできて地があとからできた(私の意訳)」なんて、まるで見てきたようなことが書いてあります。ここで旧約聖書の創世記を思い出す人が多いでしょう(こちらでも、初日はカオスで、「天」が作られたのは「第2日」、「地」は「第3日」です)が、日本書紀の天地開闢のところもそっくりです。人間の発想はどこでも似たようなものなのでしょう(日本書紀は淮南子をぱくったのだろう、が定説のようですが)。
 宇宙に関するスケールの大きな話から、人生訓のようなものまで、いろいろなものが雑多に含まれていて読んでて飽きません。たとえば「朝礼の訓話のネタに困った」なんて人も、本書をぱらぱらめくったらいろんなアイデアが湧いてくるかもしれませんよ。


1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2017年01月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031