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2016年09月16日07:14

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立ち直れない場合

 座ったら直るかもしれません。

【ただいま読書中】『山田クンとざぶとん ──大喜利が100倍楽しくなるナイショの人情噺』山田隆夫 著、 双葉社、2012年、1300円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4575304700/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4575304700&linkCode=as2&tag=m0kada-22
 長寿番組「笑点」で「山田クン、座布団を……」で大きな座布団を運び続けている山田クンの著書です。
 各メンバーの意外な素顔とか抱腹絶倒のエピソードとかが次々紹介されますが、私にとって意外だったのは、著者が落語家(「鈴々舎鈴丸」という名前があるそうです)やボクサー(プロのライセンスを持っているそうです)の一面も持っていること。元歌手が座布団を運んでいるだけではなかったんですね。
 私にとって「笑点の司会者」は三波伸介さんですが、これは三代目。四代目が円楽さんで、司会者交替の時に著者が座布団運びとして笑点に入り、歌丸さんに司会が変わってもそのまま座布団運びを続けることになったのだそうです。
 著者が子供の時実家(木工所)が倒産、10歳の時飛び入りで出たのど自慢で優勝したことでいろんな番組に出るようになり、そこで披露した落語の「寿限無」がきっかけとなって昭和45年に笑点の「ちびっ子大喜利」がスタート。なんと、中心メンバーだったんですね。テレビがきっかけで知り合った郷ひろみが女の子に騒がれているのがうらやましくて「座布団10枚たまったらレコードを出させてください」とプロデューサーにお願い。みごと10枚ためて、ちびっ子大喜利のメンバーで「ずうとるび」を結成。デビュー曲の「透明人間」は著者の作詞作曲だそうです。「歌って踊れて大喜利もできるアイドル」で、大人気だったそうです。あいにくその時期、私はテレビを見ていなかったので、ずうとるびもピンク・レディーもその人気ぶりはよくわかりませんが。で、ずうとるび脱退・結婚・離婚・事務所を辞めて仕事もない……のどん底だったときに「大きな松崎真の後任に、小さい奴だと面白いんじゃないか」ということで座布団運びの話が舞い込んだのだそうです。人生って、いろんな緣で動いていくものなんですね。
 座布団運びを始めて10年、“裏方”として言われたとおりに座布団を運ぶだけだった著者に司会の円楽師匠が「悪口を言われたら、突き飛ばせ」と命令します。番組を面白くするための工夫です。“裏方”が“出演者”になった瞬間でした。円楽師匠は「笑い」に関しては妥協しない人だったようですが、笑点に関しても隅々まで気を配っていたんですね。
 しかし、暖簾の奥には座布団がちゃんと60枚用意されている、って……全員が10枚取ることもあり得る、ということ? それは見たいなあ。


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