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2016年07月18日06:44

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代車があるのかな?

 たまたまトヨタのディーラーの前を通ったら、パトカーが止まっていました。事件とかではなくて、整備工場の前の駐車場に一般車に混じって並べられています。
 たぶん定期点検でしょうね。
 ところで、私が車検などで車を出した場合には代車をお願いしますが、パトカーの場合に代車はあるのでしょうか?

【ただいま読書中】『火星の人』アンディ・ウィアー 著、 小野田和子 訳、 早川書房(ハヤカワ文庫SF1971)、2014年、1200円(税別)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00O1VJZLO/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B00O1VJZLO&linkCode=as2&tag=m0kada-22
 第三次火星探検隊は大砂嵐のために着陸後6日目に緊急撤収と地球への帰還が決定されます。しかしその混乱の中、植物学者(兼メカニック)のマークは火星にたった一人取り残されてしまいました。アンテナが吹き飛ばされていて無線は使えず、食糧は1年分。次の探検隊がやって来るのは4年後。マークはそれまでどうやってサバイバルをし、さらに3200km離れた次の探検隊の着陸地点(アレス4)までどうやってたどり着けばよいのでしょう。
 「火星のロビンソン・クルーソー」といった趣ですが、環境があまりに厳しすぎます。火星の重力加速度は地球の40%程度、大気圧は750パスカル(ヘクトが付いていません。つまり地球地表の1%以下で主成分は二酸化炭素)、気温は平均マイナス40度(時にはマイナス63度)。普通に考えたら生きていくのは無理です。しかし、マークは冷静です。異常なくらい冷静に事態を分析しプランを立てようとします。
 まずは「畑作り」。火星の土を気密の宿舎に運び込み持参してきた地球の土と地球人の大便とを混ぜ込みます。これをジャガイモ畑にしようというのですが、どう計算してもこれだけではカロリーが足りません。「土地」の広さも足りません。水も足りません。酸素の供給と二酸化炭素の除去をバランス良く行う必要もあります。
 一体何をどうしろと?
 マークは一つ一つ解決してきます。しかし「水」を得る方法は、本書の冒頭からちゃんとヒントが示されていたのに私は思いつきませんでした。私は火星では生き延びることはできないようです。
 マークは自分の生存を地球に伝えることができません。地球では火星周回軌道の衛星からの写真でマークが生存していることを知りましたが、自分たちがそれを知ったことをマークに伝えることができません。ああ、もどかしい。
 とりあえず1年、ついで2年を生きることができるように鋭意努力中のマークは、同時に現在地(アレス3)からアレス4への3200kmの移動にも頭を悩ませます。使える手段は移動用のローバーですが、これはフル充電での移動は35kmだけ。食糧や水も搭載する必要があります。車内の熱をどうやって保つかも難題です。
 そうそう、本書にはのっけから「ソル」という単位が説明抜きで登場しますが、これは「1火星日(約24時間と40分)」のことです。マークくんは読者を想定せずに日記を書いているので、そういったことの説明を一々してくれません。で「日記」ですから、本音もばんばん登場します。
 「できることを一つずつ」は地球側も同じです。火星までどうやって救援の手を伸ばすか。救助隊のためのロケットは今から作るのです。では、まず補給物資を。それをアレス3とアレス4のどちらに届けましょうか。送れたとしてその知らせをマークにどうやって伝えましょうか? ……そう、とにかくできることを一つずつ片付けていきましょう。すべてのプランができてから行動を始めるのでは手遅れになります。歩きながら、いや、走りながら人びとは考え続けます。その時、それぞれの人がそれぞれの個性に従って言葉を口にしているのが、実にリアルです。広報の美女に「くっそー」なんて言って欲しくはありませんけどね。
 環境は厳しく、資源は限られていて、しかも機器は目的外使用をされまくっています。そういった中で、ちっともハイテクではないダクトテープが大活躍するのが笑えます。現代のロビンソン・クルーソーのサバイバルにはダクトテープが必須なのかもしれません。
 すったもんだがあり、やっと通信が確立(これがまたオドロキの方法ですが)。なんとか救援スケジュールが立てられそう、というところで突発事態が。大事故で農園が全滅してしまったのです。餓死のスケジュールのカウントダウンが始まります。
 そこに仰天の救援手段が登場。それもダブルで。これまた“目的外使用”なのですが。
 マークに対して火星は盛んに嫌がらせをします。しかしマークはそれに耐えます。嫌がらせ、と言っても命がかかっているのですが、限られた資源と地球のバックアップを含めた使える限りの知恵とたった一人の肉体労働でマークはそれに立ち向かいます。しかしまたまた事故で地球との通信が途絶。マークはまた“一人”になってしまいます。
 通信でハイテクではないものと言えば、マークはモールス信号も使います。使えるものは何でも使うのです。ちなみに私はモールス信号では「SOS」しか知りません。そう言えば現在はSOSは死語でしたっけ?
 しかし、マーク君は非常に愉快なユーモア感覚を持っていますが、著者も独特ですねえ。描かれている状況はシビアなものなのに、私とは波長が合って実に楽しい文章でした。映画は見ていませんが、このユーモアが反映されていたら良いのですが。


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