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2016年05月23日06:52

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高校生の疑問今昔

 昔:何のために勉強するの?
 今:何のために投票するの?

【ただいま読書中】『サーカスに逢いたい ──アートになったフランスサーカス』田中未知子 著、 現代企画室、2009年、2400円(税別)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4773809035/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4773809035&linkCode=as2&tag=m0kada-22
 「現代サーカス」とは「舞台芸術」としてのサーカスだそうです。世界で割と名が通っている一座は「シルク・ド・ソレイユ」。全世界にサーカス学校が多数あり、フランスやカナダには国立サーカス学校まであるのだそうです。 
 その舞台がどんなものかは、本書の写真や付属品のDVDを見るとある程度感じはつかめます。演目は、空中ブランコ、綱渡り、ジャグリング、チャイニーズポールなど様々ですが、どれにも「アート」の香りがします。伝統的なサーカスとは違って、極端な場合、一種目だけで1時間とか1時間半のショウを行う場合もあるのだそうです。DVDにちょっとだけ紹介されている「フィル・スー・ラ・ネージュ(雪降る下の綱)」という綱渡りの演目は、舞台に低く張られた7本の金属ケーブルの上で7人の綱渡り師が音楽に乗ってあるいは音楽にせき立てられるように芸を披露するのですが、その“下”、舞台の上にも一本の線が引かれています。その線の上を歩くのは、かつて綱渡りで希有な才能を見せていたのに不慮の事故で落下して歩くのも不自由になってしまった男。しかし彼は、綱の下で地面に描かれた線の上を歩くのです。これ、ほとんど演劇です。実際に見たくなります。
 現代サーカスの特徴は、解放・自由・高さ・多様性などだそうです。体を使った「アート」は基本的にその特徴を備えているのでしょう。古い「アート」との違いは、猥雑性が薄められてその分上質なユーモアが増量されていることかな。ただ、自由とか多様性を嫌う為政者などには、現代サーカスの精神は受け入れられないでしょうね。たとえばヒトラーなどは真っ先に弾圧に乗り出しそうな気がします。ある意味、その国の文化度や自由度を測定するツールとしても使えるかもしれません。だって「アート」そのものだけではなくて、アーティスト自身が権力などから縛られることからの「解放」「自由」「多様性」を唄いながら生きているのですから。
 そうそう、日本でも大道芸は多様だし、屋内だったら寄席で様々な芸(色物)を実際に見ることができます。こちらも「現代サーカスの変種」と言えないことはないと私は感じています。そういえば最近寄席に行ってないな。久しぶりに行きたくなりました。


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