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2016年05月19日07:01

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光子のエネルギー

 アインシュタインの有名な式「E=mC^2」を見ていて「光子のエネルギー」はどうなるんだろう、なんて変なことが気になりました。光は波でもあり光子でもあります。そして、「光子」は波ではなくて粒子です。だからもしも光子のエネルギーが存在するのなら光子の質量は存在することになってしまいません? それとも光子のエネルギーに関しては、光子の速度を用いて計算してはいけなかった?

【ただいま読書中】『光と人間 新装版』大石正 編、朝倉書店、1999年(2015年新装版)、1800円(税別)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4254101619/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4254101619&linkCode=as2&tag=m0kada-22
 最初の口絵に載せられた夜景の写真が印象的です。シカゴはナトリウム灯でオレンジ色の夜景です。東京は水銀灯と蛍光灯で「白い夜」。パリはブロックで色合いが変えられていて「デザインされた夜景」。都市の“ポリシー”の違いなんでしょうね。
 哺乳類は「光」の影響を受けて生きています。特に繁殖に関するホルモンは、「日が長くなる」「日が短くなる」に反応して分泌されたりされなかったりします。最適な時期に繁殖をするために「光」を用いている、ということです。人間の場合には繁殖時期はありませんが、それでも哺乳動物ですからそういった「光の影響」は体内に残されています。
 哺乳類の目はけっこう特殊な構造をしていますが、その中でも霊長類の目は、桿体と椎体細胞があって色がわかる、という特徴を持っています(一部の昼行性哺乳類も色覚を持ちますが、2色性色覚で、霊長類は3色性色覚なのだそうです)。
 「光」は、ふつうは(闇と対比して)好ましいものと扱われます。しかし、怪し火・鬼火・人魂なんてものもございます。日本各地には「あかり」「火」に関する妖怪がやたらと存在しています。満月の光も、狼男の変身と結びつけられると突然妖しいものになってしまいます。
 黒体は温度が低いときは赤く、温度が高いと青白くなります。それを「色温度(単位はK(ケルビン))」で表現します。日中の太陽光は、太陽からの直進光と空や雲に反射や散乱をした空からの天空光に分けられます。直進光は、日の出日没時には3000K〜南中時には5400Kと変化します。天空光は気象に左右され、晴天青空は12000K、曇天時は6500Kです(ちなみに、白熱電球は2800K、蛍光灯の昼光色は5700〜7100K、電球色の蛍光灯は2600〜3150K)。日の出日没時は直進光より天空光の方が優位なので高色温度の環境となり、昼間は直進光が圧倒的になるため低色温度の環境です。これは私にとっては意外な指摘でした。昼の方が色温度が高いと思っていましたので。こういった「自然のサイクル」の下で私たちは進化してきたわけですが、最近になって人工光の中(「暗すぎる昼」や「明るすぎる夜」)で生活をするようになりました。色温度や光の強さの違いによって、体温調節や睡眠など、人体はけっこう影響を受けるようです。最近だったら、スマホやパソコン画面の白色LEDを見つめることでも、何らかの影響を私たちは受けているのではないでしょうか。
 色彩もまた、人の感情や文化に影響を与えます。ただ、本書のどちらかと言えば無味乾燥な記述を読んだら、かつて「色彩論」で激論を交わしたニュートンとゲーテは、一体どんな感想を持つでしょうね?


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