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2015年10月26日06:52

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空気の重さ

 普段は意識していませんが、空気は実はとても重いものです。何しろ水だったら10m分の厚みの重さと同じなのですから。体の中も同じ1気圧だから感じなくて済んでいるだけで、本当に空気って重たいんですねえ。

【ただいま読書中】『ふわふわの泉』野尻抱介 著、 早川書房、2012年、600円(税別)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150310742/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=767&creative=3999&creativeASIN=4150310742&link_code=as3&tag=m0kada-22
 文化祭の準備中の化学準備室。出し物のためにフラーレンを発生させようとしていた中華鍋を落雷が襲い「ふわふわ」が誕生します。ダイヤモンドより硬い非常に薄い窒化炭素膜に真空が包まれた微粒子です。いやいや、とんでもないものができてしまいました。化学部長の泉は舞い上がります。夢は世界征服、じゃなくて、一生遊んで暮らせる生活。こらこら。
 さて、再現実験です。でも落雷のバチバチはいやです。だから泉は化学合成にチャレンジ。なんと成功してしまいます。高校生の泉はなんと新会社の社長に就任、初日の売り上げはなんと2億円。ふわふわの用途はいくらでもあります。飛行船、高層建築、橋……丈夫で軽いものが求められるところ、すべてです。しかし、販売が順調となって社会にふわふわが行き渡ると、様々なトラブルも生じます。泉はちっとも「遊んで暮らせる生活」に辿り着きません。
 話は当然のように宇宙にも向かいます。軌道エレベーターはふわふわではちょっと無理なのですが、高さ100kmの塔だったら建築可能です。これだったらカタパルトで簡単に人工衛星を打ち出すことが可能になります。しかし、気象研究所で「高度50キロから宇宙の底まで定点観測所を並べてみたくないかと言ったら、もう目の色変わっちゃって、サービス満点だった」というところでは、私は大笑いです。そりゃそうだろう、としみじみ思いますもの。そして、最後に不老不死の可能性が示されたところで、再度私は大笑いです。これはもう、笑うしかありませんわ。
 しかし、作品タイトルは「楽園の泉」からで、主人公の「浅倉泉」はもちろん「アーサー・C・クラーク」からですよね。こういう遊びは大好きです。
 で、ふわふわ。本当にできないかなあ。


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