mixiユーザー(id:235184)

2014年12月12日22:23

28 view

読んで字の如し〈草冠ー6〉「芸」

「多芸は無芸」……でも、便利
「一芸入試」……無芸と多芸の者をはじく制度
「陶芸」……お茶碗を使った宴会芸
「腹芸」……お腹の演技力
「芸達者」……達人の芸者、芸を持った達者
「安芸国」……安い芸の国
「芸能人」……無能な芸人は名乗れない名称
「芸が身を助けるほどの不幸せ」……助からなかったらもっと不幸せ
「園芸作物」……田園で芸をしてみせる植物
「ピン芸人」……講談師や落語家はなぜか除外される
「芸術」……芸のテクニック
「学芸会」……学んだ芸を披露する会
「芸術は長く人生は短し」……最後に地球が滅びるから大丈夫

【ただいま読書中】『ワイオミング生まれの宇宙飛行士 ──宇宙開発SF傑作選』中村融 編、早川書房、2010年、940円(税別)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150117691/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=767&creative=3999&creativeASIN=4150117691&link_code=as3&tag=m0kada-22
目次:「主任設計者」(アンディ・ダンカン)、「サターン時代」(ウィリアム・バートン)、「電送連続体」(アーサー・C・クラーク&スティーヴン・バクスター)、「月をぼくのポケットに」(ジェイムズ・ラヴグローヴ)、「月その六」(スティーヴン・バクスター)、「献身」(エリック・チョイ)、「ワイオミング生まれの宇宙飛行士」(アダム=トロイ・カストロ&ジェリイ・オルション)

 「主任設計者」……ソ連の宇宙開発の中心にいた「主任」の物語です。舞台はソ連で散文的な文章が連なっていますが、叙情がたっぷり。いやもう、涙無しでは読めません。
 「サターン時代」……こちらは、アポロ計画が再開されていたら、のイフの物語です。こちらの方にも叙情がたっぷりですが、私は月を訪れた「ウォルター」で笑いの発作にたたき込まれてしまいました。ただこれは、アポロをリアルタイムで経験していない人には共有困難な笑いかもしれません。第二次世界大戦前後のテクノロジーであるサターンロケットは、現実の歴史ではスカイラブまで用いられました。本作ではその「寿命の長さ」そのものが“主人公”となっています。
 「宇宙計画」ということで、本書で人類が到達しているのは月と火星です。実に“身近”です。ただ、それぞれの短編に詰め込まれているのは、宇宙へのあこがれと愛と、そして「歴史」です。宇宙計画について書くことは、(たとえ短いフィクションでも)「歴史」を語ることになってしまうのです。アポロ計画について知らない人は、できたら先にちょっとアポロについて調べておくと、本書の味わいがさらに深くなることを保証します。せっかく傑作揃いなのですから、なるべく深く味わってください。


0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2014年12月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031