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2023年06月12日14:43

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シューベルト グレイト聴き比べ 2

シューベルトのグレイトだが、その後、バレンボイム盤、ケンペ盤、テンシュテット盤も発見、まだ聴いてないが、こんなに種類持ってる曲はないかも。
好きな曲でないのだが。
未完成は、狂うほど好きな部分があるが、そこまで持っていない。

今回、オーディオが安定してまとめて聴き進めていくと、自分の好みを再確認している。
あと、伝説の指揮者についてだが、自分の中では整理がついた。宇野功芳がフルトヴェングラーを絶賛する、みたいなのが典型だが、古い伝統からいまは退化してるだけという見解。
ファザコンのカルロス・クライバーも、そういう見解だったようだ。

しかし、別ジャンルでいえば、夏目漱石や芥川龍之介が絶賛される、黒澤明が絶賛される、手塚治虫が絶賛されると言っても、そればかり鑑賞するわけでもないし、ちょっとひとつの時代の傑作として、上下関係抜きで考えられる。
クラシックの世界では、妙にそこが神秘化される感じ。しかし、昔のがんこおやじが、カリスマ的にある見方から毒舌ぶってただけというのがわかってくる。そもそもクラシック音楽界自体が、カルチャーとして意外と規模が小さい。
若い神秘な思い込みが消えていくのはさみしいことでもあるが、健全ともいえる。

今回フルトヴェングラーは、1942年と1953年のを聴いたが、聴き通すのが辛い音質と、重さ。高音質になっても、現代では異質な表現だろう。
これを思い切り評価するのは、若く貧しく、ガチに病んで戦争があったり、魂が傷んでいるとき。トラウマあってシリアスなキャラクターの人。その評価基準もよくわかるが、すべてではない。

チェリビダッケも期待したが、ちょっと大柄で重すぎる。好き嫌いでいうと、外れる。

ワルターとコロンビアのは、冴えない音質でほとんど聴いてこなかったけど、オーディオの向上により今回、急によさがわかってきて、さすがと思った。
歌心というか。

ヴァントとベルリンフィルも評価を上げた。ヴァントのよさは、職人的な強弱の練り上げとか、ドイツの質実剛健な味わいで、ゴシック建築のよう。悪口言ったが、宇野氏のこの演奏の評論を読み返すと、絹でなく木綿の、とか、宇野ブシの名文。
1990年代の録音も十分よい。

アバドとヨーロッパ室内も、しっかり聴くとかなり評価が上がった。で、本命として、アバド最晩年の、モーツァルトオケとのハイレゾがセールで、これを聴いた。
音質は当たり前によい。モーツァルトオケは、アバドのプライベート室内オケで、モーツァルトの演奏は斬新で素晴らしいが、このグレイトは、ヨーロッパ室内のより普通の楽譜を使い、なんということのない演奏。
ヨーロッパ管の若々しい生命感より、浄化や透明感を感じる。
シューベルトは、当時の表現様式から、そこまで仰々しいスケールの人ではないはずなので、イメージとしてはほどよいのではないかな。

諸井誠の、交響曲名曲名盤100を久々に読むと、今回かぶるのはワルターだけで、暗い演奏とある。
古典派とロマン派の間に書かれたので、これだけ自由に演奏できる曲は珍しいと。なるほど。

今回でいうと、印象的なのは、若々しいレヴァイン、ガッチリしたヴァント、浄化のアバド。
ロマン派方向は、意外にも私はあまり好まないようだ。
評価の高い、バーンスタインとコンセルトヘボウのは聴いてみたい。
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