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2023年04月24日15:03

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バイロイトの第九 復刻を改めて聴き比べる

scanspeakの15センチミッドウーファーを買ったが、好調で、調整がうまく進む。
accutonのミッドレンジは、少し小さいので、サブウーファーと繋ぐにはやや苦しく、高域も早く落ちツィーターとの接続もけっこう大変なので、アキュフェーズのデジタルチャンデバを入れるまでは、入れてからも?この環境では不利である。

好事魔多しというか、マルチのパワーアンプが一つ壊れて修理に出した。
で、マトリックスサラウンドができない。うちの環境はとてもデッドみたいで、残響音付加のように使うのが定番になってしまった。

そこで、真空管パワーアンプが復活したこともあり、2週間モノラル音源を集中的に聴いた。

昔、バイロイト第九の復刻ブームがあって、演奏は宇野氏の命懸けな推薦やら、復刻論じる皆の情熱に惹かれて、20種類ぐらい聴いた気がする。
リッピングでけっこう聴き比べられるので、この機会に次々にかけてみた。

まず感じるのは、ペーパーコーンやや大口径、イギリス系の真空管アンプ、ソフトドーム、みたいないまの構成が、モノラルのクラシックには向いているということ。
広がりがないので、口径でスケールを稼ぎたいし、古き良きオーガニックな素材感が合う。
これぐらいの雰囲気で聴けるなら、いま集めてるレベルのものは、基本的に鑑賞に耐える。
システムが、小型で現代的なものだと、粗ばかり目立ってこじんまりしてしまうかも。

過去最高の環境で、感想はというと。
前回、似た感じで比べたときは、グランドスラムのオープンリール起こしが一番かなと思った。特に、歓喜の主題の始まるあたり、EMIリマスターはノイズを消そうという感じだが、グランドスラムのは、ノイズが複数重なっている感じがある。
要は、できるだけ無加工であるので、音が死んでいないし、色づけも少ない。

ただ、今回は、そっけない化粧気ない感じ、業務用の機器で情報伝達してるみたいな感じが気になった。
グランドスラムは、LP起こしが起源で、最初期に持っていたが処分してしまった。リッピングしておくべきだった。

で、音色の味みたいな観点でいうと、オタケンのLP起こし、これが意外にもイチオシ。オタケンは、擬似ガラスCD方式、とか、胡散臭さしかないキャッチコピーで売ったり、このLPも、世界遺産のミント盤が発見されたみたいな売り方で。
しかし、音は、とても状態のいいLPを、素直なプレーヤーで再生してる当時の人、という感じになって、原音というよりは、発売当初の良質な再生に近くなれる感じ。

オタケンは、某関係者から提供の予備マスターのデジタルコピーとかいう、また胡散臭いものも出ている。初期CDでいい音のものデジタルコピーという噂もある。
しかし、これも好印象。もともと、音大で指揮者してた人が推薦してくれたやつだけあり、初めてヴァイオリンらしい音色を意識した。
EMIの化粧も入ってるだろうから、味も悪くない。

デルタの、LP起こしだが針音を手作業で取り除いたというのが一部で最高の評価で、これは長年ダメと思っていたが、今回好印象だった。

ただこれらは、LPを介してた加工とか、初期デジタルとか、なんだか気分的にハマりきれない。よいマスターテープは残ってないのか。

MYTHOSのCDは、富豪の金に糸目をつけないLP起こしで、宇野先生が、ラジオで中継で聴いた音に近いと絶賛してた気がする。
ただ、これは針音も激しいが、デフォルメ感があるので、私はオタケンでよい。元は、友人のためにCD-Rにしてただけで、他の起こしを聴いたこともないという。
MYTHOSはこの機会に幾つか聴いたが、アクセル踏みっぱなしみたいな、フォステクスFEみたいなキャラが共通している。
しかし元がいいからか、1945年のフランク、1942年のグレート、ウラニアのエロイカあたりは凄絶。1947年の運命サンプル盤起こしも、商品のときにかかっている加工のエコーがなくてよい。

他に、EMI正規テープ系のハイレゾや、esotericで有名な杉本氏DSDリマスターもよいと思う。
このレベルまで確保できれば、おそらく再生環境の違いの方が影響が大きい。高価でなくても、大口径ペーパーに真空管みたいなのが合いそう。

さすがに得心いった。
あとは、EMIの編集機材を通らずEMIトーンがないという、ワーナーの192キロ最新ハイレゾと、さらに練ったというグランドスラムオープンリールは気になっているが、既に、オタケンの二種があれば、一長一短程度まできてる気もする。
それよりも、フルトヴェングラーらしさは、個人的には戦時化から1940年代の方が好きみたいだ。1942年のヒトラー御前演奏。音割れが爆撃機や悲鳴のように聴こえ、普通の録音ならどのぐらい激しく聴こえるか不明だが。

バイロイト第九の4楽章以外なら、音質込みで、理想のステレオ録音を探究する方が普通で、日本の一部の層以外は世界的にもそう思っているだろう。
しかし情熱とはもともと客観性と相反するものなのだ。
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