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2016年10月22日22:56

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神宮スズメの独り言2016〜6〜決戦その1  主将のエースたち

東京六大学野球秋季リーグ戦はいよいよ大詰め、すべてのチームが1カードを残して優勝の可能性があるのは早慶明立の4校。その中でも勝ち点を上げれば無条件で優勝という明治が一番有利な立場にある。

この日明治と対戦するのは慶應に連敗し優勝が遠のいたものの早稲田が明治から勝ち点を上げて首の皮一枚つながった立教。優勝の条件は明治に2勝0敗で勝ち点を上げて早慶戦の結果待ちという厳しいものだが、とりあえず勝利しかないという極めてシンプルな条件。

折しもおとといのドラフトで多くの指名を受けた両校は優勝とともにまた違うモチベーションで戦う試合でもある。

明治の先発は当然のように柳君。ドラフト1位指名を2球団から受けた大学ビッグ3の一人だ。そして、安定した立ち上がりで初回を3者凡退に打ち取った。

立教はいつもの田村君ではなく主将の澤田君、彼もプロ入りが決まっている。

主将の背番号である10番が両チームともマウンドに上がった。

しかし澤田君は制球が今一つで初回は先頭打者を四球で出し無得点でしのいだが、2回に1死から四球と3連打で1点を失うと、さらに犠牲フライで2点をリードされた。

その後も安打を打たれながらも押さえていたが、6回には2死からまた3連打でリードを3点と広げられた。

明治の柳君はこの前の早稲田戦とはうって変わって低めに鋭い変化球が決まり制球力は抜群、6回まで被安打は1で試合を支配した。

試合は見えたように思えた・・・・・

しかし、立教も粘る。7回には1死から失策に近い投手への内野安打と四球でチャンスをつかむ。柳君が時折みせるムキになったときの姿だ。次の熊谷君の打球はワンバウンドで高くはねた3塁ゴロ、捕球して3塁ベースへのタッチを焦った渡辺君のグラブからボールがこぼれる。失策で1死満塁・・・・

立教は上野君の1塁ゴロで1点を返し、澤田君に代打の秋山君を送る。しかし内野ゴロに倒れた。

その裏立教はこれもドラフト指名を受けた田村君をマウンドへ送る。7回8回と内野安打1本に押さえて立教は最終回へ。

8回にも2死から連打を放ちチャンスを作った立教は最終回、先頭の大東君が安打で出塁、代走の二角君は初球から盗塁、2塁ゴロで3塁に進むと、バッターは投手の田村君がそのまま打席に入った。

代打を出さないのか、それとももう頼れる投手が田村君しかいないから彼の打席にかけて延長も視野に入れたのか・・・・

その立教の期待に田村君は応える。右中間を破る3塁打、3−2・・・・

そして、同点に追いつくチャンスで打席にはプロ志願届を出したものの指名されなかった佐藤拓也君・・・・

3塁側応援席は絶頂に達する。「カッセ、カッセ、たくや!!」

そして打球は快音を残してレフトへ・・・・

しかし、明治の萩原君は前進してこの鋭いライナーを捕球した。苦笑いしながら整列に向かう柳君・・・・

プロ入りが叶わなかった佐藤君は何とか意地を見せたかったに違いないが・・・・

これで立教の優勝の目は消えた。あと1勝すれば明治は優勝である。そして、明日はこれもドラフト指名投手の星君が先発だろう。

秋のシーズンは春とは違った思い入れがある。優勝、ドラフト、それに4年生にとっては最後のシーズンということだ。

代打や代走、守備要員で出場する選手、そのほとんどが4年生。そこには学生スポーツとして高校野球とは変わらない部分がある。

優勝に近づいた明治、優勝が消えた立教・・・

プロで次のステージで戦う選手たち、卒業と同時に野球から離れる選手たち・・・・

新入生を迎えて希望に満ちた春のシーズンと違って、秋は別れのシーズンだ。

希望と現実が分かれるシーズン・・・

優勝争いとは別に区切りをつけるその時は、彼らにとってはとても重くてそしてかけがいのないほどの素晴らしいものであるはずだ。



立教大学の選手の皆さん、優勝は逃したけど素晴らしいシーズンでした。ごくろうさまでした。これからの4年生の皆さんの素晴らしい人生を祈ります。


2016年10月22日 東京六大学野球秋季リーグ戦(明治神宮野球場)
立教
000 000 101 = 2
020 001 00x = 3
明治

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