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2021年03月15日03:52

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実話に基づいたシンデレラ成功譚かと思ったら、なかなかきちんとした家族劇でした。レイチェル・グリフィス監督「ライド・ライク・ア・ガール」(2019)。

監督が、1990年代に僕のお気に入り女優だったレイチェル・グリフィスでした。この名前に反応する方、もっと前の席にお座りください。←林家三平(バケた元祖ですよ)だったら“この線からこっちの方、笑いが少ないから重点的にやります”というやつね。にもかかわらず、カメオ出演に気づかなかった。←テレビの室内アンテナを持っている尼さんだとか。

物語は、オーストラリア最大の競馬レースというメルボルン・カップに、女性騎手が挑戦するというもの。冒頭に事実とクレジットされますが、10人兄弟の末娘が主人公で、母親亡きあとみんなで馬の世話をしたなどと紙芝居的に描かれます。事実だとテロップに出ていなかったら、とても信じられない。

そして末娘ミシェル(テレサ・パーマー)が騎士として活躍し始めるあたりが順調で、昔よく目にしたスポ根成功マンガそのものという感じでした。しかし、ミシェルがレースに1位でゴールインしたのち落馬するあたりから、マンガが劇画となって迫ってきました。さすがレイチェル・グリフィス、「ブロウ」でデップより年下なのに母親役を演じていただけあります。

監督としては今回が長編デビューのようですが、これからは監督としても注目したいですね。テレサ・パーマーは、一見するとアナ・ケンドリックやエマ・ワトソンらと同列タイプに見えるのですが、僕にとっては“おしめ臭さ”が感じられないので二重丸。「ハクソー・リッジ」の彼女が好印象だったことも寄与しています。

そしてダウン症の弟スティービーとの関係も泣かせるじゃありませんか。お約束の結末へ一直線という、成功マンガそのもののような映画でしたが、“女の幸せは結婚して家庭をもつこと”という時代に一流旗手をめざしたミシェル・ペインの姿は崇高です。それにしても10人の子供がいる家庭って、それだけでも“見もの”でした。←デザートのプディングを先に頂いちゃう場面、大好きです。

英会話の素材に選ぼうと思うけど、オージー英語だからペインをパインと発音している。それさえ我慢すれば、いい教材だろうなぁ。それと終盤のスティービーは、本人が自分の役を演じていたようです。
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