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2018年11月03日06:40

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流星群

 「○○座流星群」ということばに時々出会います。これはかつて飛んでいった彗星の尾の微粒子が残されたところに地球が突っ込んでいって生じる現象ですが、ということは「そこ」をかつて彗星が通過した、ということです。ということは、タイミングが悪いと、「尾の微粒子」ではなくて「彗星本体」が「そこ」に存在する可能性もあったわけで、すると「流星が綺麗ね」じゃなくて「彗星が地球に衝突した」になるわけ。綺麗な流星ですが、ちょっとスリルを感じません?

【ただいま読書中】『天文学者に素朴な疑問をぶつけたら宇宙科学の最先端までわかったはなし』津村耕司 著、 大和書房、2018年、1500円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4479393110/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4479393110&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=c37905aeb396179056ee14184c15f7b3
 「地球は本当に丸いの?」「太陽はどうやって燃えているの?」「『惑星』って、何?」「宇宙人はいますか?」「タイムマシンはできますか?」といった「素朴な疑問」に対する回答を求めて書かれた本です。
 天文学は長い歴史を持った学問です(ほとんど人類文明とほぼ同じ寿命を持っている、と言えるでしょう)。地球が丸いこと、その直径、太陽が地球よりはるかに大きいことなどは、紀元前にすでにわかっていました。それを本書では歴史を遡って読者に示します。望遠鏡がない時代に恒星と惑星を区別し、地球の大きさまで測定していたとは、人間の知性はすごいものだ、と思います。
 「星の数ほど」と言いますが、では実際の「星の数」はいかほど? 人間が肉眼で見える星は1等星から6等星まで級別に並べられていますが、その総数は約8600個。北半球と南半球では見える星座が違うし季節によっても星座が変わるので、夜空を一瞥して「見える星」は数千あるかないか。私は視力が弱いし空が汚れている環境なので、おそらく数百しか見えていないはずです。しかし写真を使うと肉眼では見えない星も“見え"ます。20等星までだとおよそ16億7千万個。これはすごいですね。全宇宙に存在すると推定されている恒星の数は、2000垓(2×(10の23乗))。とんでもない「天文学的数字」に思えますが、1モルが「6×(10の23乗)」であることを思うと「そのくらいか」とも思えてしまうのは不思議です。
 超新星爆発は、安全なところからだったら「とてもすごい宇宙のショー」です。望遠鏡発明以前の時代に超新星の記録は世界に7つしかありませんが、その内3つが『明月記』(藤原定家)に記録されています。(1054年のものは『明月記』と中国の『宋史天文志』に記録されていますが、その残骸が「かに星雲」です)
 白黒ですが、「小惑星イトカワ」や「準惑星ケレス」の胸がときめくくらい近くからの写真があったりして、「すでに知っていたこと」でも楽しく再確認できます。知らない人はさらに楽しく読めるでしょう。


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