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2018年08月01日08:26

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マジックの予想

 「広島カープのマジック点灯が最速で8月○日」とかの記事を見ました。これは「ニュース」ですか? 広島カープファンの私としては「それで?」が唯一の感想です。だってカープの(というか、すべてのプロ野球球団の)目標は「まずリーグ優勝」「つぎに日本シリーズで日本一」であって「マジックを点灯させること」ではありませんもの。それともプロ野球選手の多くは「マジックを点灯させること」を目的にせっせと毎日試合や練習をしているの? いや、違うと思いますよ。「マジックの予想」なんてふわふわしたものと一緒に踊っているよりも、もうちょっと大きなこと(優勝)と小さなこと(毎日のゲーム)とに集中した方が野球が楽しめるのではないかなあ。

【ただいま読書中】『グローバルヘルス ──世界の健康と対処戦略の最新動向』リチャード・スコルニク 著、 木原正博・木原雅子 監訳、 メディカル・サイエンス・インターナショナル、2017年、9200円(税別)
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 「グローバルヘルス」とは聞き慣れない名詞ですが「その解決に、国境を越えた、協働した活動が必要な、様々なレベルの健康問題」と米国医学研究所は定義を与えています。鎖国をしていた江戸時代でさえ、長崎の出島から全国に病気が流行していました。ましてグローバル化した現代では健康問題も「グローバル」の視点が必要、ということなのでしょう。
 本書の構成はユニークです。各章ごとに「学習目標」がまずかかげられ、本文を読んだあとに「復習問題」が出されます。たとえば第一章「グローバルヘルスとは何か ──その概念と目標」では「学習目標」は「健康,公衆衛生、グローバルヘルスの用語を定義できる」「公衆衛生での取り組みの例について説明できる」など6つの目標が列挙され、「復習問題」は「1.過去50年間の間に健康に関して達成された,世界で最も重要な進歩と考えられるものをあげてください」「2.グローバルヘルスの問題でまだ達成されずに残っている重要な課題を挙げてください」〜「10.なぜ天然痘根絶が可能となったのか、その鍵となる事実を説明して下さい。天然痘プログラムの成功から、他のグローバルヘルス課題に示唆される教訓について述べてください」と10題の出題があります。放送大学か医学部の公衆衛生の授業を受けているような気分になります。で、これが19章まであるのですから「夏休みの勉強」などにこの本は向いているかもしれません。
 日本の少子高齢化、アメリカのオバマケア、アフリカなどでの難民や飢餓などで悲惨な状況にある人たち、国境を越えて流行する病気……「グローバルヘルス」という単語を用いれば、これらはすべて「誰かの問題」ではなくて「私たちの問題」なのだろう、と思えてきます。一つ一つの問題について精密に取り組むことは必要でしょうが、まず「大きな視野で全体像のイメージを把握すること」が重要である、と思わせてくれるだけで、この本の価値はあるでしょう。


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