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2018年07月28日07:04

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炎暑

 こんな天気の時も「ダイエットのためにサウナに行こう」と言う人がたくさんいるのでしょうか? 日本中が無料の低温サウナですよね。そもそもサウナはダイエット(食餌療法)ではないのですが。

【ただいま読書中】『レンブラントの帽子』バーナード・マラマッド 著、 小島信夫・浜本武雄・井上穰治 訳、 夏葉社、2010年
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4904816005/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4904816005&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=b77d1958c464dc040e9d183a00a2374d
目次:「レンブラントの帽子」「引き出しの中の人間」「わが子に、殺される」

 冒頭の「レンブラントの帽子」、先月読んだ『喋る馬』とは違って“ユダヤ臭"はしません。わずか23ページの短編ですが、二人の人間の心理描写の軽やかな筆致とその内容の哀切さが、こちらの心を鷲づかみにします。もうこの一編を読むだけで“元は取れた"と感じてそのままこの本はオシマイ、としたくなりました。
 ただ、それではあまりにもったいないので「引き出しの中の人間」に移ると……これはこれで、「レンブラントの帽子」とは全く違った雰囲気ですが、やはりすごい作品です。表面上はソ連で生きるユダヤ人の物語で、「明確な弾圧」ではなくてKYの「空気」にあたるもので人がしばられ、監視されているかもしれないという雰囲気と恐れの中で萎縮している人の辛さと緊張感が、ぎりぎりと物語を軋ませています。そして私は気づきます。これは「ソ連」だけではなくて、世界のどこでもあり得る話だと。たぶん今の日本の“生きづらさ"の本質も、この作品から読み取れるはずです。
 「わが子に、殺される」はちょっと感想を述べるのが難しい作品です。親子関係でひどく苦しんだことがある人とない人とで、おそらく評価は大きく違うでしょう(さらに言えば、そのとき「親」だったか「子」だったかでも違ってくるはず)。逆に言えば、どんな感想を持つかで「自分はどんな人間か」を白状することになりそうです。そういう意味ではちょっと恐い作品です。


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