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2018年04月05日06:59

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年金はもらえますか?

 「国民の大切な年金を管理している」と自称している年金積立金管理運用独立行政法人で働いている人たちに「ご自身はどのくらい年金がもらえる、と思っていますか?」というアンケートをしてみたいな。自分たちが管理運用しているものがどのくらい確かだと確信を持っているのかを知りたいので。

【ただいま読書中】『高齢期の生活と福祉』山田知子 編著、 放送大学教育振興会、2015年、2700円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4595315562/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4595315562&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=703a0ab911e5102b9b224302984d4569
 放送大学の教材です。
 2002年にマドリードで、159の国と地域が参加して第2回高齢化世界会議が開催されました。そこでは「高齢化」が「全世界の問題」であることが認識され、「発展途上国」「NGOなどの活用」「高齢女性の人権保障」などが重視されました。日本では現在に至っても「どうしようどうしよう」と狼狽えている(下手すると、そういった問題が存在することをまだ否認している)人が政府の中にいる様子ですが、「世界」はさっさと進んでいるようです。
 「遠距離介護」「介護離職」「異状死(孤独死)」「セルフネグレクト」「高齢者虐待」などが、実は昔からの問題であることも本書でわかります。
 1990年に合計特殊出生率は1.57。91年にバブル崩壊。94年に65歳以上の人口比率が14%越え。さすがに厚生省も危機感を覚えたらしく「高齢社会福祉ビジョン懇談会(厚生大臣私的諮問機関)」が『21世紀福祉ビジョン少子・高齢社会に向けて』を発表。そこでバランスの取れた社会保障給付、高齢者には豊かな人もいること、新たな介護システムの構築、などを打ち出します。97年に介護保険法が成立し2000年に施行されます。高齢者は「脆弱で経済的に困窮している」のではなくて「活力があり自立した生活ができる人」というイメージがそこで描かれました。
 85年に老齢年金支給開始年齢が60歳から65歳に。86年には高年法制定で定年を60歳以上にする努力規定が明文化されました。94年に「60歳定年」は「努力規定」から「法的義務」になりました。しかし60歳から65歳までどうやって食うんだ?という疑問が生じ、2004年に高年法がまた改正されて「高齢者雇用」を事業主に求めることになります。
 本書には、高齢化社会を迎えた日本にどんな問題があるかが列挙されています。ただ、私が気になったのは「高齢者(あるいは認知症の人)の意見」が本書に見えないこと。どんな問題でも、無視してはいけないのは「当事者の意見」なのでは? 「天守閣の上から下々の生活を望遠鏡で覗いている殿様」のような態度の学者の意見は、一見まっとうでも現実を変えるには無力なんじゃないかな。


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