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2018年01月14日11:42

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仏教に輪廻説は必要ない

昨日は、離人症のような空観に注文をつけたが、もう一つ気に入らない教説が輪廻説だ。明らかに迷信と分かるような言説がどうしてこのようにはびこるのだろう。たぶん、誰かの単なる思いつきが無責任なうわさ話として広まったのだろう。もしこの手の話が意図的に広まったとしたら、最初に言い出した人間が詐話師であるか思い込みの激しいトンデモさんであるかのどちらかだろう。

六道輪廻という考えからしておかしい。「行いによって、どの世界に生まれ変わるか」だと言うが、一旦餓鬼道に陥ったら善行など行いようがない、二度と人間界に復帰する見込みなど立たず、永遠に地獄めぐりをしなくてはならなくなるというものだろう。

ある人は、「来世というものがなければ、現世での行動に責任が無くなってしまう。」というが、現世で善行を積めば来世に恵まれるというのは、そこらの新興宗教と変わらぬ安っぽい考えである。仏教の無常観にそのような予定調和的な考えはなじまない。無常は将来のなにものも保証したりしない。善因必ずしも善果を招くとは限らない。たとえ、報酬を得られようと得られまいと、善行を積むというのが釈尊の教えではなかったか。

そして何より気に入らないのが、「前世の因縁で‥」と無辜の人々に罪科を負わせるという考え方だ。人を脅迫しながら、善根を積めというのは釈尊の教えではない。

東日本大震災の折に、「これは天罰だ。」と言い放った政治家がいた。彼の発想は「前世の因縁」的思考と同根のものである。なにをえらそうに、なにを根拠にそんなことが言えるのか。自分が神の高見に立っているとでも勘違いしているのだろう。根拠など無い。無責任な方言である。この世に「前世の因縁‥‥」などといえる人間はいないのである。


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