私のある恰好を見て私の奥方が「100年の恋もいっぺんに醒めるわ」とのたまいました。
……えっと、彼女は自分の年齢を何歳だと思っているのでしょう? 120歳くらい?
【ただいま読書中】『ホワット・イズ・ディス? ──むずかしいことをシンプルに言ってみた』ランドール・マンロー 著、 吉田三知世 訳、 早川書房、2016年、3200円(税別)
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タイトルのとおりの本です。この世に存在するいろいろなものを、専門用語を使わずにとにかくシンプルな言葉だけを用い、さらに詳しい図解を添えることで理解しやすいようにしてみた、という試みです。まず「もっとも使われる1000の英単語」をセレクトし、それだけを使って全文が述べられています。
しかし、かえってわかりにくくなったものもぞろぞろと。
「本が始まる前のページ(=はじめに)」「宇宙シェアハウス(=国際宇宙ステーション)」「君の体を作っている小さな水のふくろ(=動物細胞)」「車の前カバーの下にあるもの(=自動車のエンジン)」「食べものを温める電波箱(=電子レンジ)」などはわかりやすいのですが「形が合うかどうかをチェックするマシン」「雲の地図」「命の木」なんてわかります?(正解は「南京錠」「天気図」「生きものの系統樹」です)。また「木(=木)」「夜の空(=夜空)」はさすがにこれ以上シンプルには言えませんよねえ。
さらに図解の解説も徹底して「シンプルな言い方」になっています。車のエンジンの部品では「「からっぽ」さで足を助けるマシン」「ブレーキ箱」「ブレーキ水」「共有ライン」「空気をきれいにするマシン」などがぎっしりと詰まっています。いや、私は「専門用語」を使ってくれた方がむしろわかりやすいんですけど「1000語」というシバリがあるから仕方ないんです。
「物事のメカニズム」と「言葉の面白さ」を同時に味わえる絵本のような図鑑のような冗談のような本です。楽しいですよ。
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