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2016年09月26日18:19

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ジェイムスン教授シリーズ四冊目(最終巻)

いよいよ最終巻だ。と言ってもわずか四冊である。翻訳されたシリーズは、これで終わり。短編三作が一冊に入っているので、十二作読んだことになる。『アメージング』誌掲載分はすべて訳されている。あと他誌に載った作品が九篇あるそうだ。このペースだと三冊分である。最後まで読みたい気もするが、現状でレトロSFの新訳は難しいだろうな。

・双子惑星恐怖の遠心宇宙船(1937・1938)
表題作が変だ。なぜ宇宙船が恐怖なのか。読んで納得。互いが惑星であり衛星である二つの天体がある。住民は宇宙旅行の技術はないが、二つの星を行き来することはできる。どうするかというと、観覧車のような装置を猛スピードでぶん回して、人が乗ったカプセルを相手の星に投げつけるのだ。うまく海に着水できればいいが、地面に当たると即死する。目標を外したら、そのまま宇宙の迷子になる。これは恐怖の名に恥じないなあ。

あとの二編は直方体の箱型惑星における冒険だ。第二部は円盤人、第三部は火炎人と音楽怪人の世界を旅する。直方体の面によって重力が異なるという設定が楽しい。なぜそうなるのか、よくわからんけど。それにしてもこの世界はヒューマノイドが一人も出てこない。人間型は人間だけで、タイムトラベルの話に登場するだけだ。大ボラ吹くなら、これぐらい思い切ったほうがいい。銀河のどこでもヒューマノイドがいるような話より愉快ではないか。★★★★
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