mixiユーザー(id:64140848)

2019年11月25日18:52

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可能世界論ってなんだろう?

 人間だれしもあの時ああすればよかったというようなことはままある。あの時、好きなあの娘に恋心を打ち明けていたらどうなっただろう? 金1g千円の時に、キログラムバーを買っておけば儲かったのに‥‥等々、人の人生はタラレバに満ちている。その気になれば別の選択肢もあったのである。その「もしかしたらそうなっていたかも」のケースをあり得たかもしれない世界ということで「可能世界」というのだそうである。
 三浦俊彦氏によると、可能世界はあり得たかもにとどまらず実在するらしい。よく分からない部分もあるが、確かにそれはよた話なんぞではないようだ。いろんなことが整合的に説明できるようになる可能性がある。私は以前から確率というものがなんであるかということに頭を悩ませてきたのだが、可能世界論の立場を認めればとてもクリアになるという見通しは立つ。
 問題は「実在」という言葉をどのようにとらえるかだろう。実在するとは言ってもそれは理論の中だけで、実際にその世界へ移るという訳に行かない。可能世界は現実世界とパラレルに存在するが互いに没交渉なのだ。タイムマシンのような機械で「実在」する可能世界へ行くことができる、などというロマンチックな想像はすべきではないような気がする。
 あくまで理論というのは現実を「説明」するためのものであり、現実そのものをなにか別のものに変える力はない。というところで、前回記事の「現実があって理論がある」という話につながるのである。あの時決断すれば、美人をものにできたとか、大金持ちになれたのに、などと言うのは妄想の類でしかないと考えた方が良い。
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