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2018年11月13日07:23

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国民が武装する権利

 アメリカ合衆国憲法では「民兵が武装する権利」が保証されているそうです。
 ベトナム戦争の時それを一番言いたかったのは、ベトナム人じゃなかったかな?

【ただいま読書中】『太陽がふたつ出た日 ──マーシャル諸島民の体験』ジェーン・ディブリン 著、 沢田朋子・松村美也 訳、 紀伊國屋書店、1993年、2800円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/431400598X/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=431400598X&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=9b4a650e3331ad5c6a0c0028cae2a7db
 日本から見て「南洋諸島」は、侵略を受け続けていました。最初はヨーロッパからの冒険家たち。ついで欧米列強の宣教師と商人と兵士。日本が支配し、戦後はアメリカ。第二次世界大戦終結直後、アメリカ統合参謀本部は核実験計画を立て始め「許容しうる危険と最小限の損害をもって実験を遂行できる適地」探しを始めました。選ばれたのがマーシャル諸島のビキニ環礁で、1946年〜58年に66回の核爆発実験が行われることになりました。ビキニの住民はロンゲリックという無人島に“喜んで"移住します。しかしロンゲリックがなぜ無人島だったのかは、住んでみたらわかりました。人間の居住には適していない島だったのです。
 「実験」が始められて8年後、1954年3月1日朝6時45分「ブラボー」と名付けられた水爆がビキニ島で爆発しました。TNT火薬17メガトン相当のブラボーは特に大量の放射性降下物を生成するように設計されていましたが、それまでの実験では避難させられていた風下のロンゲラップ(ビキニから100マイル)とウトリック(同じく300マイル)では今回はなぜか住民の避難はありませんでした。ロンゲラップの住民は「西にもう一つの太陽が出た」と思い、ついで爆発音を聞きます。そしてしばらくすると、雪のような白いもの(珊瑚礁から爆発でできた石灰粒子が主成分の放射性降下物)が島に降り、正午過ぎには1インチ半くらいの厚みとなりました。。島では正確な測定は行われませんでしたが、島民が受けた放射線量は、ロンゲラップで175レム、ウトリックで14レムと推定されています。(この時日本では「第五福竜丸」「マグロが危ない」ばかりがニュースになりましたが、「被爆者」は島民・漁民合わせて2万人と推定されている、とwikipediaにあります) しばらくしてやって来たアメリカ海軍の船は、ロンゲラップのアメリカ軍人だけを収容し、島民には何も教えずに立ち去りました(命令通りに行動した「軍人の鑑」と言えるかもしれません)。その後になって島民は“救出"されてアメリカ軍の基地に連れて行かれましたが、日記をつけていた人の記録によると、皮膚の火傷・吐き気・下痢・脱毛などに苦しんでいた人はまだ軽症だったそうです。アメリカ軍の医師は嬉しかったでしょうね。広島・長崎では手に入らなかった「新鮮な症例」を診ることができたのですから。「診る」というか「見る」だけだったようですが。3年後に島民にロンゲラップへの帰還許可が出ましたが、「放射能は残っているけど、問題ない」という説明だったそうです。長期観察実験が始まったようです。「20年報告」でロバート・コナード博士は「被曝していないロンゲラップ島民も調査に含まれたが、素晴らしい比較対照群となった」と嬉しそうです。診察(調査?)でも詳しい説明はなく、ハワイや米本土の病院に入院する人は、通訳なしで放置され、孤独に耐えるしかありませんでした(人間ではなくて「モルモット」扱いですね。実験者は実験動物と意思疎通をしようとは思いません)。
 1958年にアメリカが大気圏内での核実験を中止して地下核実験に移行したら、アメリカ軍は「マーシャル諸島の次の有効な使い道」を思いつきました。ICBM(大陸間弾道ミサイル)の射撃演習です。カリフォルニアから発射したミサイルのターゲットをここの島に設定し、実験を繰り返して精度を上げることが目的です。ターゲットに選択された島とその周囲の島の住民は「立ち退かなければならない」と言われるだけで移動させられました。マーシャル諸島政府はアメリカ政府の言いなりでした。住民よりアメリカ優先か、と情けなく思いますが、日本の政府も沖縄の基地に関してアメリカの言いなりですから、あまりえらそうなことは言えません。というか、アメリカが植民地経営に関しては上手だ、ということなのでしょうね。


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