宗教家や信仰者が「草木国土悉有仏性」と言うことについては、私は口をさしはさまない。なにか明晰に言語化できないものを希求するということは信仰には有るのだろうとも思う。しかし、哲学者が「仏性」を云々する場合にはそれがなんであるかを理解していなければならないと言うのは当然であると考える。
試しに、「仏性」という言葉を一度忘れたことにして、あるものＸとして考えてみよう。
�� Ｘは仏になることのできる性質または能力のことである。
�� 仏教では、すべての生きているものは Ｘ を持っていると考えられている。
�� 日本の仏教では、無生物を含むあらゆるものは Ｘ を持っていると考えられて
いる。
上記の�´↓�から、Ｘ がなんであるかをイメージできる人がはたしているであろうか？
私の知る限りにおいては、「仏性」の直接的または間接的表現は上記の�´↓�で尽きている。哲学者が軽々しく「仏性」を口にすべきではないと思う。
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