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2014年12月15日06:41

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非自然食レストラン

 農作物や家畜は「自然」ではなくて「人為の産物」です。野生種を遺伝子レベルで人がいじりまくっていますから。したがって本当の「自然食レストラン」では、野草や野生動物だけを使わなければならないのではないでしょうか。

【ただいま読書中】『文明の逆説 ──危機の時代の人間研究』立花隆 著、 講談社文庫、1984年(96年26刷)、466円(税別)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4061832603/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=767&creative=3999&creativeASIN=4061832603&link_code=as3&tag=m0kada-22
 この文庫本のもとになった単行本は1976年発行です。
 100年単位で文明を俯瞰する立場からは、現代文明は現在「終焉」の段階にある、と著者は見て取りました。科学を基礎として発展した現代文明が、その基礎である科学そのものへの疑念を抱くようになり、ちょうど古代ローマ帝国が、国力はまだたっぷり残していたのに“蛮族”を防ぐことができなかったのと同様、20世紀の文明も滅びの道を歩んでいる、と。その一つが「密度効果」です。動物では生息密度があるレベルを超えるとそのストレスから大量死が起きます。人間は動物とは違いますが、それでもストレスと密度効果は生じているはず。その一つの表れが「先進国で頻発するようになった了解不能なタイプの子殺し」ではないか、と著者は見ました。そして、著者の予想は、21世紀(後半)に大量死。「文明の滅亡」を「新しい文明の起こり」と考えたら、まだ希望が持てるのですが、さて、どうなるでしょうか。
 「公害」もまた、人類絶滅の予兆と著者は捉えます。ただここで思わず笑ってしまったのが、この時代に問題とされている気候変動が「気温の低下」であることです。まだ「温暖化」ではなくて「小氷期の到来」が問題とされていたんですね。そういえば安部公房が「第四間氷期」を書いたのもこの少し前だったかな。私の記憶でも「冷戦」と「氷河期の到来」を人類がどうやって生き延びるか、が当時の大きなテーマでしたっけ。ともかく、文明という“サブシステム”を地球全体のエコシステムに上手く接続しようとせず、人類が好き勝手やった“見返り”が「公害」だ、というのが著者の見解です。その上で、好き放題石油を燃やしていたら、将来地球は温暖化するだろう、という嫌な予言がされています。地球を「でっかい宇宙船」と見なしたら、どうしてもそうなるはずだ、と。
 著者は「田中角栄研究」で世間に名前を知られましたが、本人にしたらそれは“寄り道”だったようです。「文明」の視点からは一政治家は大きな存在ではありませんから。
 本当は、政治家にもこういった大きな視点が必要なのではないか、とは思えるのですが。


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