「いやいや、とんだ年明けだったよ」「ん?」「いや、もういきなり元旦から痛くて眠られぬという」「ああ、例のアレか?」「そうそう、例のあの部分の不調ね」「はっきり言えよ。肛門だろ?」「そうそう、その部分」「あれ?だってもう治ったんじゃねえのかよ
先日のこと。仕事で運転停車中、2羽のカラスが少し先の駐車場に舞い降りた。同時にではなく、少し間をおいて。はじめのカラス、どうも様子が変。よく見ると、身体にコンビニ袋が絡まっている。持ち手の部分に頭を突っ込み、ちょうどたすき掛けのような状態。
【名曲】名曲とは。永続的に聴いていたいようなものを指すが、それらが内包するさまざまな効能についても、蟲五郎氏に列記してもらうこととする。精力増強作用。性欲亢進作用。生殖能力強化作用。閉塞感打破。低俗趣味容認。軽食摂取速度倍加。物質至上主義へ
【ひとだま】ひとだまはどこからでも現れる。ときに火の玉を伴って。井戸端から。蓑笠から。檜原村の山中から。避暑から帰った自家用車の中から。ひそかな逢い引きの現場から。篠山紀信の髪の中から。塩サバの皮と身の間から。しかし、巫女様の胃の中から出て
今日は朝から何となく気分がすぐれなかった。恐らく昨日の北千住がいい夜すぎた反動と言うか、軽い燃え尽き症候群的なものだろう。英国プレミアリイグ観戦も、気持ちが入らず途中でやめた。映画鑑賞に切り替える。「ホーンズ 容疑者と告白の角」「ネスト」の
【学校】荒れ果てた学校。廃校、雑草が生い茂る。張り巡らされたフェンス、解体着工間近と思われる。ヤシガニを連れ、おかしな格好をした男が侵入している。どう見ても真っ当な職業人ではない。と言って、円月殺法の達人とも見えぬ。颯爽とした雰囲気は皆無。
という長い題名の洋画を観る。実に面白かった。但しほぼ何も起きない。その辺り娘には不評だったようだ。ストオリイを追ったりしてはイカン部類の作品。あえて例えるならリンチ系かな。主役の男はイレイザヘッド臭ぷんぷん。場面の殆どが録音スタジオというだ
一昨日のこと。自室でギタアを弾いている際。自分の座っていた椅子座面と脚部との接合部にあるわずかな隙間に、どうしたはずみでか左人差し指を挟んでしもうた。イテテテテ。見ると血豆・・・、と思いきやそうではなく、先端の脇腹に該当する辺りの皮膚が、5
【見たよ】ああ、その絵なら確かに見たよ。それも、チラと盗み見るとかじゃなく、穴の開くほどもジックリと。ピザのソオスのシミらしきものがついてたのも、よく覚えてる。あれは・・・、そう信濃の山中だったんじゃないかな。オンボロの板戸を開いて進んだ先
【ピカソ】ピカソの絵を手に入れた。ミラノで、だ。シカゴ生まれの画商から、だ。時価5億と言われた。シカトして、奪い取った。ピアノ協奏曲がよく似合う、なかなかの名画だ。「自画像」という題がついている。リヤド・マフレズ似の男が描かれている。ひさご
【おしゃぶり】とにかくこの赤ちゃんを鎮めるには、おしゃぶりを与えるよりないだろう。そのためには、このどしゃ降りの中、わざわざ買いに行かねばならんが、な。何しろこの赤子ときたら、口を閉ざす気がさらさらないみたいで、うるさくてかなわん。はた目に
【すり鉢】あのすり鉢の底には、とてもいい香りの花が咲いているよ。渡哲也でお馴染みの、くちなしの花さ。但しヘタな野次馬根性を出して、クチバシを突っ込むのだけは控えた方がいい。あそこの主につかまって、チョーン、首なし死体の出来上がり、ってことに
当日記にほぼ毎日何かしらの文を綴るようになって、気付けば9年目に突入。そりゃ手抜きも出てくるだろうよ、ってのはまあ言い訳みたいなもんですが。2009年当初は、普通に日記を綴ったり、ときたま創作文を入れてみたり。それがだんだんと変化し、今現在
もう昨年末のことになるが、行きつけのタバコ屋のおばちゃんが、「いつも買ってくれるから」と高級煙草を1本くれた。「いつも」と言っても、このところ自巻き派になったため、1140円くらいの刻みの葉を月に1度買うか買わないかといったところ。全然上客
【弾丸】そいつは何の遠慮もなく、この俺に向けて弾丸を撃ち込んだ。謎のガンマンを自称する、真性のキチガイ野郎だ。こんなことになると分かっていたら、たらふくあんパンを食っておくんだった。最後の晩餐がイモリの目玉だなんて悲しすぎる、・・・と思って
【この街】俺がこの街へやって来たのは、あれはいつ頃のことだったか。本当の名前は知らないが、皆がミドロ橋と呼んでる、あのボロ橋を渡ってきたっけ。渡り切ってまずはじめに目についたのが、例の店の看板「bar 遅咲き」、あれだよ。とにかく酒が飲みたかっ
と言うわけで本日、待望の病院の正月休み明けを狙いすまし、いざ肛門の受診へ。結果はいわゆるいぼ痔で、しかもピイクは過ぎているため、軟膏と飲み薬を処方されたのみで終了。あの悪夢のような元旦を思えば、ほぼ完治と言っていい状態だったので、半ばは予想
【死神】別に死神に魅入られたって、かまやしないのよ。誰だって人生道なりにゆけば、行き着く先は地獄なンだから。そもそも生き甲斐なンてもンは、とうになくしちまったンだし。所詮、これまでもこれからも、怒りと憎しみ、それに絶望やら疑いやらの切り貼り
【塩鮭】三郎太の鋭敏なる嗅覚をくすぐる、塩鮭を焼くにほひ。ここ八王子から、お隣日野まで届くかという濃密なる芳香。こいつに味噌だれを塗ったくるてえと、また格別のお味。お汁の方は、芋鍋と行きやしょう。度を越せば、胃もたれ誘発は必定。それと知りな
【初夢】・・・蟲五郎の初夢。マスクで顔を隠した男たち。それぞれが意味のない格付けをして喜んでいる。全員の顔面は、丸茹でをしたようにべろべろと皮膚が剥けている。その皮膚を互いにむしりあいながら、春向けの軽装をするべく、余分な肉や手足を切り落と