寂れきった遊園地の錆びれきった回転木馬にまたがり、ぼんやり考えごとをしていた。と、そう思っていたのだが、気がつくとカツオノエボシか何かのように海面をゆらゆらと漂っているのだった。まるで開店即座に満席となる人気店で、なかなか来ない注文品のパン

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玄関の呼び鈴が鳴ったので扉を開けると、三羽烏が立っていた。手に手に秋刀魚や茄子といった秋の味覚を抱えている。そしてこの俺にジャンバラヤ風の主食を用意するよう指示してきた。しかし、指示だけしておいて自分らは持参の魚と野菜を触ろうともせず「あん

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あら、哲夫さん、あたしＮ高で同窓だった鉄道部の悦子、覚えてらっしゃるかしら？こんなセグロアジサシ風のテクノヘアにして、今はＳとＭの雑誌専属のデルモちゃんをしてるのよ、ほほ。こないだなんて、このぷりぷりのケツのえくぼへ、デブのＳ男が思い切りレ

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まず驚いたのは、アウェイ松本のサポオタア数。ゴオル裏をビッシリ埋め尽くした緑の軍団は壮観ですらありました。それが今回の３４０００を超える観客動員に結びついたことは間違いないでしょう。そして肝腎の試合の方、これはいかにも東京らしいというか、今

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結局のところ、すべて探り合いということになるのだろう。どんな場合でも、まず試合と名のつくものは、そうした経緯をたどることになる。これは勿論、単なる殴り合いだろうが同じこと。相手の力量をはかると共に、おのれの勝つ気合いも試されるわけだ。と言う

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旦那様、もうそうやってドグラマグラばかりを読みふけるのはおやめ下さいませ。あんな毒はあるが薬にはならない変態小説を溺愛するのは、この名家の当主として、少々印象がよろしくない、とこのわたくしは思うのです。え？「よく分かるな」ですって？そりゃ分

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そんなこんなで、世にも珍しいお化け話を聞くため、私はその怪しげなご隠居の元を訪れたのです。だいぶん以前のことゆえ定かではありませんが、あの閑静な住宅街は確か狛江辺りだったと思います。それでそのご隠居というのは、近所でも評判の変わり者で、朝か

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勿論これは世界有数のココア好きが集まった、この大会にあわせての企画であります。ココアと見ればひとしずくも残さずに飲み干してしまう、そんな意地汚い皆様向けの特別な催しとなっています。かなり独創的なものですので、他の糞みたいな企画とモロかぶりに

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え〜、世間じゃぼちぼち読書の秋ですな。これはまさしく字の如く「書を読む」わけですから、読むものなしでは成り立たない、といった塩梅でして。もしもここが日本でなく、トルコの町だったとしても、この大前提だけはどうあっても揺るがないという。但しその

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おいおい、ちょっと腰が痛いだなんて、文字通りずいぶん弱腰なことを言うね。あんたが、最近話題のヨット乗り大会に行ってみたい、って言うから、わざわざ連れてきたってえのに。そんな地べたにへたりこんでショット持ち這いはいするぐらいなら、端から酒なん

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ん〜、なんというつまらない試合。後半途中からは、このまま引き分けでいいや感満載でしたが、交代初出場の大学生選手に終了間際決められるという不甲斐なさ。このまま失速〜万年中位払拭出来ず、という流れにならなければいいが。試合を通してシュウト２本。

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昨日のこと。外出前たまたまテレビをつけると、日本で唯一とも思える「政治家」山本太郎議員が、熱い口調で語っていた。参院議長不信任についてのものだったが、それを「長い」と打ち切らせる似非議員。そして不信任案は否決され、議長が席に戻ると、そこに野

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先日ヤフオクで「ＮＥＷお餅屋台」というのを落札した。届いてみると、ＮＥＷどころか中古の汚ないボロ屋台だった。妻の言うこと聞かないで、怪しげな物に手を出したのが間違いだったが、そんなことをしたのには一応わけがある。今やっている週５の日払い仕事

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ではおのおのがた、今一度しかと肝に銘じてくだされい。元殿様のあのお方よりのお言葉を。何ごともこれ、心のままであるにまさるものなし、とな。この世の中のことは、すべてその思いに従って取り組むべし、というあれじゃ。例えて申すなら、そこの戸棚から明

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それにしたって、町会長夫人の継子いじめときたら酷いもんだ。まあ、やたら派手好きで気の強い継母と、地味で泣き虫なあの娘とじゃ、端っから分かっていたようなもんだがね。とは言え、あそこまでわざと惨めになるような仕打ちばかりしていたんじゃ、さぞ夢見

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新しい手帳を目の前にして、さてどうしよう、何を書こうかとしばし考える。この手帳は罫線がやや細かい格子状に印刷されておるわけだが。しかしまあいずれにせよ、例の自称最高責任者と同様に小児病めいた俺のこと、たいした内容になるわけもない。例えば「今

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我々はついにあの荒ぶる人を、大地の奥深く潜って暮らしているあの圧倒的な力の持ち主を、怒らせてしまったようだ。先程すれ違った物識りのカタツムリも、そう呟いていたのでまず間違いないはずだ。この先は、また来る日も来る日も異常な悪天候が続いていくこ

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先日行なわれたナビスコ杯の敵地鹿島戦。代表召集により要のセンタバック２選手を欠いていたとは言え、そのあまりに一方的な敗戦ぶりは、この先の試合が心配になるほどでした。まして迎える今日の相手神戸は、リイグ前節鳥栖相手に７得点と大爆発したチイム。

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あれから４年半。勿論事態は何ら好転してはいないようだ。それどころか今回の大雨で、除染廃棄物の詰まった袋が流されてしまったのだと言う。以前目にした現地写真では、件の袋が防波堤のように波打ち際に積まれていた。保管ですらなく、何も考えずただそこに

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このたびあなたにご褒美を差し上げることとなりました。勿論アレです、この素晴らしい補聴器を作ってくれたことに対して、です。何しろこれ、模造紙を少しだけ加工したものなのに、大変な高性能ですので。しかも、スイッチ一つで、これまた高機能な歩行器にも

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気が付くとわたしは、いつからかこうして孤独な日々を送っているのでした。辺りの虫けらたちが、ひっそりと息づく音すら耳にハッキリと聴こえてはこないほど沈みきった、そんな時間です。しかし、そもそも気が付いていない時点で、この暮らしに対する違和感は

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いや、実に何と言うかその、極端に間延びするねえ。刺身の薬味をわさび醤油でなくマヨにするような、物足りなさと違和感。酔っ払って駅構内で寝ている際、鳩に靴底を突つき回されるむず痒さと不安感。謎の地下組織に捕らえられ、身体中の至る場所にふぐ毒を注

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こんなに天気の悪い日ばかりが続くと、甲羅干しが出来なくて困るわね。今日はもし晴れたら、パックリと甲羅を取り外して表も裏も干そうと思っていたのに。結局このまま少しのお日様も拝めずに、逢魔どきを迎えてしまいそうだわ。これから８日のちくらいにはカ

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旦那様、もうこうしてさらってきた子どもたちを閉じ込めるのはおやめ下さいませんか。なにぶんここは由緒正しきお城ですので、あまりの非道はなさらぬ方がよろしいかと存じますが。もうしばらくして５時のベルが鳴りますと、またぞろ多くの来客もあるかと思わ

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村はずれの留公が芋盗みのとがで引っ立てられていったのは、いつのことだったか。とにかく幾日もいくにちも気の狂いそうな暑さが続いておったあの頃には間違いない。畳の隅に溜まった糸屑にさえ、湿気が重たく染み込んでおるような蒸し暑い毎日だった。村の衆

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それで旅の人、あんた、この村の顔役に挨拶は済ませたかね？・・・おう、まだか、そりゃいかん、・・・ほれ、あそこのバオバブの木陰におる、あのお方がそうじゃよ。・・・ほほう、今日も手頃なアオハブを捕らまえたと見えて、美味そうに生き血を啜っておるわ

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本日初の蕨行き。ネットで調べたところ、所要時間は片道１時間ほどのようだ。現在午前１１時前、まだ２時にもならぬので、支度などはしていない。さて今日は、アベ一味の度重なる悪行を嘆くあまり、悲しみに打ちひしがれた状態で向かうのか？否、秘密結社さん

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おまいさん、後生だからこの粉薬を飲んでおくれよ。ちょっとおがくずに見えないこともないけど、これがよく効くんだそうだから。人によっちゃ、これを飲んで五百過ぎまで生きたなんて話もあるようだし、何より悪癖消しに大層いいらしいんだよ。とにかくおまい

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