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2026年10月30日14:08

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10/23 開創700年記念特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」【前期】@東京国立博物館平成館

京都の大徳寺は、臨済宗の大本山で、戦国武将との縁が深く、同時に茶の湯文化との深い結びつきもある。塔頭も多い。
歴史で有名なところでは、後醍醐天皇が帰依し、一休宗純が復興したこと、豊臣秀吉が織田信長の葬儀をここで執り行ったこと、千利休が山門の上に自分の木像を置いたがために秀吉の怒りを買って自害させたれたこと、などか。

お宝では、世界に3つしかないうちの一つ《曜変天目茶碗》、それから国宝《大井戸茶碗 喜左衛門井戸》がある。牧谿《観音猿鶴図》も国宝で、中国宋元時代の美術品も多いと聞く。また、多くの塔頭を飾った襖絵も、狩野派とその他流派(とくに狩野永徳と長谷川等伯の話は有名)のせめぎ合いが行われたところ、沢山見られるそうで楽しみ。

平日正午に入場。ひどい混雑はないので、入場制限はなく、自由に見られるが、《曜変天目茶碗》だけ別室になっていて、列を作る。ものの2、3分で展示ケースにたどり着くが「立ち止まらないで」のアナウンスがずっと続くので、ぐるりと一回りしたらお仕舞い。動きながら見るのはどうも落ち着かない(不満)から3回巡った。11月8日までの限定展示。

前後期で多くが入れ替えになり、前期でぜひ見ておきたいのは、牧谿《観音猿鶴図》、狩野松栄《仏涅槃図》と《曜変天目茶碗》。襖絵も入れ替えになるので、後期もぜひ行きたいものだ。
大徳寺は非公開も多いらしいので、空前絶後のチャンスかもしれない。

撮影は終章のみ可。

https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2770
https://daitokuji2026.exhn.jp/
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京都・紫野に広がる大徳寺は、開山・宗峰妙超(大燈国師)の峻烈な禅風を今に伝える、洛北随一の巨刹です。1326年の開山以来、各時代を代表する名僧が輩出し、天皇や戦国武将、千利休をはじめとする茶人たちの信仰を集めながら発展してきました。なかでも、後醍醐天皇は大徳寺を「本朝無双の禅苑」と讃え、日本に二つとない禅苑としての光を放つことになります。
大徳寺開創700年の節目の年にあたる2026年、通常非公開の名宝が一堂に会する展覧会は実に41年ぶり、そして東京では初の機会となります。塔頭や大徳寺派寺院を含む大徳寺山内の寺宝を一挙公開し、その真髄に迫ります。



序章 禅の広がりー心から心へ

《宗峰妙超坐像》江戸時代 18世紀 雲林院
《扁額「本朝無双禅苑」》江戸時代 17世紀 大徳寺
大徳寺は、1315年(正和4年)に宗峰妙超(大燈国師)によって創建された。峻烈な禅風で、晩年に悪くなったひざを無理に曲げて座禅を組み、血が吹き出したという逸話が伝わる袈裟の展示もあった。南北朝時代 建武元年に描かれた画像では、斜め手間を睨みつける特異な相貌で、印象的。
これ以降、歴代の頂相(ちんそう)が度々出てくるが、穏健そうな人もいれば、かなりアクの強そうな人もいて、実に様々。
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国宝・牧谿筆《観音猿鶴図》南宋時代 13世紀 大徳寺
水墨画の最高峰として日本で最も尊敬を集める中国の画僧、牧谿。「伝」がつかないのを見たのは初めてか?
3幅対となっていて、鶴と猿の鳴き声が響き渡る中に観音がおわす静謐な世界。音は禅宗において悟りを導く契機となるとされる。僧は白衣観音に自らを重ね合わせて修行に励んだという。
日本の絵師たちが鶴も猿も観音もこの絵に倣って描いているよね。
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伝牧谿筆《龍虎図》南宋〜元時代 13世紀 大徳寺
仏法の守護神である虎と龍、重厚で勇ましい
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《観音猿鶴図》の左右において5幅対で見渡せたのは良かった(もう少し混んでいたら無理だね)
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第1章 大徳寺の開創

宗峰妙超筆《看読真詮榜》南北朝時代 14世紀 真珠庵
宋風と和様の折衷で、重厚、変化に富んだ大燈国師の墨蹟は、茶の湯と結びついて珍重された。

《後醍醐天皇像》鎌倉〜南北朝時代 14世紀 大徳寺
後醍醐天皇は大燈国師に深く帰依した。
臣下をも描く肖像は珍しく、清涼殿の構図も変わっている珍しい作品。
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第2章 大燈禅の継承

没倫紹等賛《一休宗純像》室町時代 15世紀 東京国立博物館
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自賛《一休宗純像》室町時代 15世紀 酬恩庵
ボサボサ頭、伸びたヒゲ、権威や形式にとらわれない型破りな人柄が出ている。東博のは、この下絵だったのね。
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自賛《一休宗純像》室町時代 15世紀 酬恩庵
こちらは朱太刀を傍に置いた、白髪の老相。
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一休宗純賛《臨済義玄像》室町時代 15世紀 真珠庵
喝を用いて弟子を育成した人。怖そうだ。一休の賛には「喝々々々々…悪魔鬼眼晴…」なんて書いてある!
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第3章 戦国武将と塔頭

狩野松栄筆《仏涅槃図》室町時代 永禄6年 大徳寺
父は狩野元信、息子は狩野永徳なので、どうにも目立たない存在の松栄の最高傑作。6m以上もあり、展示室の上から吊るしても足りない。鮮やかで緻密、流麗な筆致、牡丹文唐草文の描表装も美しかった。
さて、涅槃図を見ると必ず探してしまうのが猫。はい!いました!右下端っこ、水牛の尻尾の上、駱駝の尻の下あたりに。茶トラ白の子が左を向いてちまっと座っていました。全体画面が大きいので、小さく描かれた猫でも結構の大きさ。手の届くような場所にいました。見えるかなぁ?
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狩野永徳筆《織田信長像》安土桃山時代 16世紀 総見院
秀吉が信長葬儀を取り仕切った時に使われた肖像画ではないかと言われている
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韓国慶尚南道《大井戸茶碗 喜左衛門井戸》朝鮮時代 16世紀 孤蓬庵
数ある井戸茶碗の中でこれだけが国宝という。正直に言おう、何も言われなかったら絶対そうは思わない私の目のレベルです。こういった侘び寂び極致の茶碗と対極にある曜変天目茶碗が一緒に展示されるのって面白いね。
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宗貞・良紹・宗印作《宝冠釈迦如来坐像》安土桃山時代 天正16年 大徳寺
秀吉が母親のために建立した天瑞寺の本尊だった。釈迦なのに宝冠を頂いているのは、禅宗では、釈迦如来=毘盧舎那如来だからだという。掘り下げようとすると難しそうなので、スルー。
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第4章 江戸時代の名僧

自賛、長谷川等伯筆《春屋宗園像》安土桃山時代 文禄3年 三玄
禅僧の肖像画を「頂相「ちんそう)」と呼ぶが、数ある頂相のなかで、もっとも目についたのがこちら。白と茶の衣に赤と金、緑と金のさしが入って、とても鮮やか。洗練された描き方はさすが等伯
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自賛《沢庵宗彭像》江戸時代 寛永11年 聚光院
「紫衣事件」において、幕府の法度・措置に抗議して流罪となった反骨の僧。
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建窯《曜変天目》南宋時代 12〜13世紀 龍光院
世界に3つしかない曜変天目。静嘉堂文庫のは、美術館が丸の内に移ってからしばしば展示されるようになった。藤田美術館のは、2015年にサントリー美術館で「藤田美術館の至宝展」が開催された時に見る機会を得た。龍光院のはほぼ展示されたないと聞いていたので、私が3つとも見る機会は生涯ないと思っていたが、あるんだねぇ、生きててよかった。
星の斑紋が小さく、瑠璃色の部分も少なく、色も一番地味、という印象。空にして眺めるのなら、聖歌堂のが最も華やかでいいけれど、お茶を立てるならこちらの方がいいような気がした。抹茶の美しい緑色とうまく共鳴できそうな。眼福。立ち止まって眺めたかったな。
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第5章 禅宗美術の精華

林庭珪・周季常筆《五百羅漢図》南宋時代 大徳寺
82幅のうち、前後期で8幅ずつ展示されるのだが、こちらも見応えありで、つくづく日本の仏教絵画は中国宋代のものを基礎としているのだなぁ、と思う。
「伏虎」は確か、虎の歯磨きだったよね?
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南宋のものでは他に、伝陸信忠筆《十王図》なども。

龍泉窯《青磁刻花龍鳳文大花瓶》明代 15世紀 大徳寺
堆朱盆も見事だったが、美しさで目を引いたのがこちら。かなり大きな花瓶だった。
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伝土佐光信《百鬼夜行絵巻》室町時代 真珠庵

模本は数種類もあちこちで、こちらの現存最古の真珠庵本も2023年「やまと絵展」で十分見ているが、なぜか人が溜まっておらず今回も堪能。
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そして、いよいよ障壁画

伝狩野正信《竹石白鶴図屏風》室町時代 15〜16世紀 真珠庵

片側に重心を寄せた構図などは私好み
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小栗宗継《芦雁図襖 旧養徳院方丈障壁画》室町時代 延徳2年 京都国立博物館
現存最古の水墨襖絵。牧谿風の柔らかな筆致。
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伝曽我蛇足筆《花鳥図襖》室町時代 延徳3年 真珠庵
牧谿様でありながら、荒々しい筆使いで、鳥が生き生きと描かれていて一目で好きになる。
そがだそく?誰それ? 調べてみたら「そがじゃそく」と読み、個人名ではなく、曽我派のトップが代々受け継いだ屋号だったそうで、祖とされるのは、一休宗純に深く帰依した墨渓(ぼっけい)という人らしい。もっと見たい、覚えておこう!
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狩野元信筆《四季花鳥図》室町時代 永正10年 大仙院
襖ではなく、掛け幅になっていた。ザ・狩野派!特に「冬」がいいね
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狩野永徳筆《花鳥図襖》室町時代 16世紀 聚光院
ザ・永徳!
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雲谷等顔筆《竹林七賢図襖》安土桃山時代 16世紀 黄梅院
雪舟工房を引き継ぐ毛利家御用達の絵師。文字を描くような見事な筆運び、少しユーモラスな人物表現がいい。
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狩野探幽筆《梅鷺図襖》江戸時代 寛永18年 大徳寺
さすが探幽になると、余白を生かしたすっきりとした洗練された美になっていく。ふわりと軽やかに飛ぶ白鷺、木に止まる尾長が美麗。
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終章 禅とともにー大徳寺山門の世界

最後の展示室は撮影可。大徳寺山門上層内部を原寸大で再現してある。
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そこに安置されている《釈迦如来坐像および迦葉・阿難立像》と《千利休立像》は初公開。
《迦葉・阿難立像》が頭の片隅にあったので、過去日記を調べたら、2023年の東福寺展でも2人の尊師像の展示があった。同じく鎌倉時代の作。若い姿が阿難尊師、老相が迦葉。
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運んでこられないが、天井の蟠龍と柱の阿吽像は長谷川等伯作。力強い!非公開だから叶わないが見てみたいなぁ。
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《千利休立像》は頭部が天保11年、体部が明治2年作。
秀吉の怒りを買った立像は、磔斬首だったから、当時のものはないのよね。
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12月6日まで(前期は11月8日まで)

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