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2026年10月03日05:22

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短歌

完成を拒んで生きるということが人間という文体なのだ #短歌



考えてばかりいたから遅れたよ 森はとっくに朝でしたよね #短歌



愛情はときどき花の形より触れた指先だけを覚える #短歌



人間をいったん比喩に戻したら森は静かに拍手していた #短歌



それならば木陰をつくる約目です 僕が僕でいる その代わりに #短歌



やかん湯気のぼる台所に戻れはいつもの朝がちゃんと始まる #短歌



注釈の外へ飛び立つ脚注から世界はようやく本文になる #短歌



シーツの皺の数だけ忘れてく わたしのおもさ 夜のしずくよ #短歌



「違う似たやつ」こそが人生 売り切れてた夏の夜のキレートレモン #短歌



毛布にはまるい寝息が増えただけ 恋ってこんな生活だった #短歌



運命を信じるほどじゃないけれど「おい」で来るなら十分だった #短歌



麦わらの影を追いかけ走った日 なくしたものはあとから光る #短歌



ポケットに入る未来を信じてた ジュースの蓋を集めていたね #短歌



放課後のブランコだけが知っている空の青さの使い道とか #短歌



何もないことを資産と呼ぶならばぼくらはずっと富裕層だった #短歌



それでもね「おかえり」だけは重力でちゃんと私を地面へ戻す #短歌





夕暮れの風船だけが知っている 帰れる空の高さと匂い #短歌



宇宙服なんて持ってないぼくらでもため息だけは真空へ行く #短歌



砂浜に裸足の跡を並べれば明日はなくても今日がうれしい #短歌



貝がらの内側だけが知っているやわらかな波の生まれた時刻 #短歌



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