アンチのコメントなんてと言い切って少し遅れて痛みが来るね #短歌
まぶしさにまぎれて座る春の席 名前ないメガネ揺れたまま行く #短歌
やさしさは誰のものでもないけれどぼくが見つけたことにしたいよ #短歌
未来とはまだ署名されてない紙でぼくらは水のような比喩を書く #短歌
ひらくたび闇に羽音がまざり合い 甘さは空をうすく汚して #短歌
ほどけゆく夜のほうへと指を置く まだ言葉にはならないままで #短歌
折り目さえつけずにしまうノートにはまだ始まらない朝が残って #短歌
あたたかさひとつを持って帰る夜 それだけでいい日だった気がする #短歌
言わないで済ませたことが増えるたび地図の余白がやけに広がる #短歌
にじんだぶんだけやわらぐ夜があり 書いたひかりを胸にしまった #短歌
ゆるすことまだうまくないわたしにもひらがなだけが寄り添ってくる #短歌
守るってやわらかい檻みたいだね 鍵の音だけ遠くひびいた #短歌
ゆるすことたぶんわたしをほどくこと指から胸へやさしくひらく #短歌
ほんとうはどっちでもいい気がしてる 鍵を回せば夜が深まる #短歌
触れたまま終わりが決まる気がしてる ほどける途中のままでいさせて #短歌
喫煙所文化とは沈黙の共有で煙が会話の代わりをするの #短歌
指先でなぞった地図は消えやすくここにいること証明できない #短歌
間違えても帰ってきてもいいように靴の向きだけまだ健在だ #短歌
しーんって言葉が部屋でふくらんでページのすみでころんとねむる #短歌
ポケットに入らない日の残り香を捨てられなくて夜を歩いた #短歌
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